最終更新日:2025.01.14
友人との交流や情報収集など、さまざまなシーンで使われているSNS。今では企業がビジネスで活用するシーンも増えています。
しかし、企業のSNS運用では「SNS運用に興味はあるけど、何から始めればいいかからない……」といった悩みを聞くことも多いです。
そこでこの記事では、SNS運用の基礎知識から始め方、運用を成功に導くポイントを解説します。
目次
SNS運用とは、企業が公式のSNSアカウントを使って情報を発信し、商品・サービスの認知度向上、ユーザーとのコミュニケーション強化などを目指す取り組みのことです。たとえば、新しい商品の情報やキャンペーンのお知らせ、企業の取り組みなどを発信することで、より多くの人の目に触れられる機会を増やすことができます。
SNS運用では、ただ情報を発信するだけでなく、ユーザーからのコメントに返信したり、質問に答えたりするなど、双方向のコミュニケーションを取ることも重要です。ユーザーとの距離を縮め、親近感を持ってもらうことで、企業やブランドへの理解・共感を深めることができます。
SNS運用は、企業のマーケティング活動において、多くのメリットをもたらします。その中でも特に重要な2つのメリットをご紹介します。
まず、SNSは拡散力があるため、より多くの人に自社の商品・サービスを知ってもらうことができます。たとえば、魅力的な写真や動画と共に新商品情報を発信すれば、多くのユーザーの目に触れ、口コミで広がる可能性があります。
また、SNSを通じてユーザーと直接コミュニケーションを取れる点もメリットとして挙げられます。密なコミュニケーションを通して、ユーザーとのエンゲージメントを高めることができます。たとえば、ユーザーからの質問に丁寧に答えたり、感謝の気持ちを伝えたりすることで、ユーザーとの距離が縮まり、ブランドに対する好感度を高められます。
では、実際にSNS運用を始めるにあたって、何から始めればいいのでしょうか。ここでは、最初にやるべき3つのステップをご紹介します。
SNS運用では、まず「何のためにアカウントを運用するのか?」という目的を明確にすることが重要です。なぜなら、目的が定まっていないと、発信する内容が定まらず、効果的な運用も見込めなくなるからです。
たとえば、飲食店の場合、「新規顧客の獲得」を目的とするなら、クーポン付きのキャンペーン投稿や魅力的なメニューの紹介などが考えられます。一方で、「既存顧客のリピート促進」を目的とするならば、新メニュー情報の発信や来店ポイントを貯めるキャンペーンなどが考えられます。
このように、目的によって取るべき戦略は大きく変わるため、まずは自社のビジネス目標と照らし合わせながら、SNS運用を通して何を達成したいのかを明確にしましょう。
SNS運用で成果を上げるには、誰に情報を届けたいのか、ターゲットを明確にすることが重要です。ターゲット層が明確でないと、刺さるコンテンツ作りができず、効果的な情報発信ができないからです。
ターゲット選定には、ペルソナ設定を活用する方法があります。ペルソナとは、自社の商品・サービスの顧客像を具体的に人物像として設定することです。30代女性会社員で、仕事終わりにSNSをよく利用し、美容や健康に関心が高いといった具合です。
ペルソナを設定することで、ターゲットの属性や行動パターン、興味関心が明確になり、より効果的なSNS運用が可能になります。たとえば、上記のようなペルソナを設定した場合、仕事帰りの時間帯に美容や健康に関する情報を発信したり、ターゲット層が共感しやすいように女性のライフスタイルに合わせた内容を盛り込んだりするなどの運用を考えることができます。
SNSには数多くのプラットフォームが存在しますが、それぞれで特徴やユーザー層が異なります。各SNSの特性を踏まえたうえで、自社の目的やターゲットに最適なSNSを選定しましょう。それが、効果的なSNS運用につながります。
たとえば、若い世代へのアプローチには、トレンドに敏感で拡散性の高いInstagramやTikTokがおすすめです。一方で、ビジネス層への認知拡大を目指すなら、ビジネスパーソンが多く利用するXなどが適しています。
このように、各SNSの特徴を理解し、自社の目的に合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。
SNS運用では、プロフィールでユーザーの心を掴むことが重要になります。プロフィールはユーザーがアカウントを訪問した際に最初に目にする部分であり、アカウントの第一印象を左右するためです。
プロフィールにはアカウントの概要や発信内容、ターゲットを明確に記述しましょう。たとえば、あなたがダイエット食品の販売会社であれば、「30〜40代女性向け|無理なく続けられるダイエット食品をご紹介! 」のように記載します。
また、URLも掲載して自社サイトや商品ページ、あるいは他のSNSアカウントへの導線も設置しておきましょう。
魅力的なコンテンツはユーザーの心を掴み、SNSアカウントのファンを増やすために不可欠です。設定したターゲットが共感し、フォローやいいね、コメントなどのリアクションを獲得できるほど魅力的なコンテンツを制作しましょう。
たとえば、ユーザーの疑問を解決するような有益な情報や、思わず共感してしまうような体験談、美しい写真や動画、クスッと笑えるユーモラスな投稿などは、ユーザーの反応を獲得しやすいです。
重要なのは、ターゲットに合わせたコンテンツ作りを意識することです。あなたが美容に関心の高い女性をターゲットにしているなら、最新の美容情報やメイク術、おすすめのコスメ商品の紹介などが効果的と言えます。
より多くのユーザーに情報を届け、リアクション(いいねや拡散)を増やすには、ユーザーが活発に利用する時間帯に投稿することが重要です。アクティブユーザーが多い時間帯に投稿することで、より多くのユーザーの目に触れる機会が増え、反応につながります。
一般的には、通勤・通学時間帯である朝7時~9時、昼休み時間帯である12時~13時、仕事終わりの夕方18時~20時頃が、多くのSNSでアクティブユーザーが増加する傾向にあります。
しかし、SNSの種類やターゲット層によって、アクティブな時間帯は異なります。たとえば、ビジネスパーソン向けのサービスであれば、平日の日中にアクティブユーザーが多いです。一方、学生向けのサービスであれば、夕方から夜間にかけてアクティブユーザーが増える傾向にあります。
そのため、それぞれのSNSの分析ツールなどを活用して、自身のアカウントのフォロワーが最もアクティブな時間帯を把握しましょう。
SNSは多くの情報で溢れています。定期的に情報を発信しないと、新しい情報に埋もれてしまい、ユーザーの目に触れる機会が減ってしまいます。
特に、投稿頻度が低いアカウントは、競合のアカウントが発信している情報に埋もれやすくなります。露出が減ると、せっかく興味を持ってくれたユーザーもアカウントの存在を忘れてしまい、エンゲージメントの低下につながります。そのため、一定の投稿頻度を保ち、露出が減らないようにしましょう。
一般的には、週に2~3回程度の投稿が効果的と言われています。しかし、これはあくまでも目安であり、運用するSNSやターゲット、発信するコンテンツの内容によって最適な頻度は異なります。データの分析結果を参考に、ユーザーの反応を見ながら、最適な投稿頻度を見つけていきましょう。
ユーザーとのコミュニケーションは、SNS運用において非常に重要です。一方的な情報発信ではなく、双方向のやり取りを通じてユーザーとのエンゲージメントを高めることができるからです。たとえば、ユーザーから質問やコメントがあった場合、迅速かつ丁寧に対応することで、ユーザーとの距離を縮め、親近感を与えることができます。
また、アンケート機能を活用してユーザーの意見を収集したり、キャンペーンを実施してユーザー参加を促したりするのも効果的です。重要なのは、ユーザーの声に耳を傾け、積極的にコミュニケーションを取ることです。そうすることで、ユーザーとの信頼関係を築き、ファンを獲得することにつながります。
近年、ユーザーの興味関心を集める上で、動画コンテンツの重要性が高まっています。動画は文章や画像よりも多くの情報を短時間で伝えられるものです。ユーザーの視覚と聴覚に訴えかけることで、より強い印象を残すことができます。
たとえば、新商品の魅力を伝えるために、美しい映像やテンポの良い音楽を組み合わせた動画を制作・配信したり、商品の使い方やサービス内容をわかりやすく解説する動画を制作し、ユーザーの疑問を解決したりすることができます。動画コンテンツは、ユーザーの心を掴み、商品やサービスへの理解を深めるための強力なツールと言えます。
SNS運用は、企業にとって重要なマーケティング活動の一つですが、戦略を立てずに闇雲に進めてしまうと、期待する成果を得られなくなります。
たとえば、誰に何を伝えたいのかという明確なターゲット像がないまま情報発信をしてしまうと、ユーザーの心に響かず、反応も得られません。20代の女性と40代の男性では、興味関心や情報収集の方法は大きく異なります。そのため、SNS運用を始める前に、まずは誰に何を届けたいのかを明確にすることが重要です。
また、質の低いコンテンツを量産したり、投稿頻度が極端に少なかったりすると、ユーザーの興味関心を失ってしまう可能性もあります。ユーザーは、企業アカウントからの発信を通して有益な情報や共感を得たいと考えています。企業は、ユーザーにとって価値のある質の高いコンテンツを、定期的に発信する必要があります。
さらに、SNS運用では担当者の人件費や広告費など、適切なリソース配分も必要です。リソース不足のまま運用を始めると、効果的な運用が難しくなり、期待する成果を上げることができなくなります。限られたリソースの中で最大限の効果を出すためにも、戦略に基づいた計画的な運用を実施しましょう。
企業がSNSで不適切な表現や行動をしてしまった事例は、過去に数多く存在します。
たとえば、特定の属性を軽視するような表現や、ユーザーに対する不適切な対応などが挙げられます。このような事態を避けるためには、社会の一般常識や倫理観を踏まえた表現・行動を心がけることが重要です。また、ユーザーからの意見には、たとえ批判的なものであっても、真摯に耳を傾ける姿勢が大切です。
企業は情報発信や対応を慎重かつ迅速に行なう必要もあります。対応が遅れたり、不誠実な対応をしたりしてしまうと、炎上をさらに拡大させてしまいます。問題が発生した際は、憶測や風評被害を防ぐためにも、正確な情報を迅速かつ丁寧に発信するよう努めましょう。
SNS運用は、専門知識やノウハウが必要となるため、時間やリソースが限られている場合は、外部の専門業者に委託するのも有効な手段です。
SNS運用代行サービスを利用するメリットとしては、専門知識を持った担当者が運用してくれるため、質の高い運用体制を築けること、日々の運用業務をアウトソーシングすることで、本来の業務に集中できることなどが挙げられます。
一方で、外部に委託することで、社内担当者との連携がうまくいかず、意図した運用ができないケースや、費用が高額になってしまうケースもあります。代行サービスを選ぶ際には、実績や費用対効果、サポート体制などを比較検討し自社に合った会社を選びましょう。
SNS運用は今の時代に欠かせないマーケティング手法です。企業の認知度向上、ユーザーとの関係構築、情報発信の効率化などに役立ちます。しかし、闇雲に運用を始めても成果は出ません。成果をあげるためには、戦略的な運用が求められます。目的設定やターゲット設定、媒体選定などの基礎をしっかり押さえ、魅力的なコンテンツ制作やPDCAサイクルを回しながら、計画的に進めていきましょう。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。
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