最終更新日:2022.10.25
本記事ではインスタグラムの活用を検討している方にインスタグラム運用のコツや注意点を解説します。
インスタグラムのアクティブユーザー数は、年々上昇傾向にあります。2018年11月時点で、日本だけでも2900万人のアクティブユーザーがいましたが、2021年12月時点では3400万人に拡大しています。
インスタグラムのアクティブユーザー数は、今後も伸びていくことが予想されています。企業にとって自社サービスの認知拡大を図ることはとても重要です。その戦略のひとつとして今、アクティブユーザー数が伸びているインスタグラムが注目されています。
ユーザーは単純に写真や動画を楽しむだけでなく、自身の日常に役立つ情報や興味のある商品に関する情報を得るためにインスタグラムを利用するようになりました。弊社が実施したアンケート調査※1でも、インスタグラムの利用目的が多岐にわたることがわかっています。
このようなユーザーの行動変容も企業のインスタグラム活用が進む要因のひとつです。
※1:インスタグラムを日常利用している20代~30代の女性300人を対象とした調査
>20代ー30代の女性の6割が「Instagramの情報をきっかけに商品を購入したことがある」と回答 Instagram活用は企業にメリット大
アプリ内で宣伝広告を打つことができるほか、ショッピング機能(ショップナウ)やアクションボタンが実装されています。商品購入や店舗集客を促す機能が充実しているところも、インスタグラムを活用したほうがいい理由として挙げられます。
インスタグラム運用の目的は企業ごとで異なります。ですが、多くの場合、以下の3つが目的に設定されることが多いです。
・ブランドの認知拡大
・商品の販売
・実店舗の集客
ここでは上記3つのゴールを達成するうえでやるべきことをご紹介します。
ターゲットを決めることで訴求対象が明確になり、効果的なコンテンツ制作ができます。逆にターゲットを決めないままでは、訴求すべき人物が曖昧となり、効果的なコンテンツをつれなくなります。結果、誰にも刺さらないコンテンツを発信してしまうことにつながります。誰に自社ビジネスのことを知ってもらいたいか、誰に商品を購入して欲しいか、誰に来店して欲しいか、ということを考慮しながらターゲットを決めましょう。
KPIはゴールの達成度合いを指標化したものです。目的を果たすためには、いくつかの要件をクリアする必要がありますが、それをKPIとして設定します。
KPIの内容はゴールによって変わりますが、一般的には
の4つが設定されます。
また、KPIはズレが生じることがあるので、その都度、調整を加えて適切なKPIを設定していきます。
プロフィールはユーザーの第一印象を左右する部分です。ここの完成度によってユーザーの印象がプラスとなるか、マイナスとなるかが決まります。よってプロフィールの完成度は高めておくことが大切です。プロフィールでは、「私は誰で」「何をしていて」「どんなことをするのか」を伝えるのがポイントになります。つまり、具体的な企業紹介によってユーザー理解を促します。
また、プロフィールには「ウェブサイトURL」「アクションボタン」「連絡先オプション」を載せることもできます。これらは商品の販売促進、集客アップに欠かせない機能です。必ず設定するようにしましょう。
インスタグラムとパートナー契約を結んでいるグルメサイトなどを通じて、飲食店や美容院、ネイルサロンなどの予約ができる機能です。テイクアウトサービスやデリバリーサービスを利用することもできます。2022年5月現在、アクションボタンには「料理を注文」「予約する」「席を予約する」の3つが用意されています。
電話番号、メールアドレス、ビジネスの住所、WhatsApp Businessの電話番号を登録できます。ユーザーと直接、接触できる機能なので、特に実店舗サービスは設定しておくことがすすめられます。
発信するコンテンツのタイプを決めます。今現在、インスタグラムでは以下の3つのタイプのコンテンツが主流となっています。
いずれかひとつのタイプに絞ってもいいですし、3つのタイプを織り交ぜてもいいです。ターゲットに興味、関心を寄せてもらえるコンテンツづくりを心がけましょう。
また近年では、フィード投稿やストーリーズ投稿だけでなく、最大60秒の短尺動画を制作できるリールや、最大60分の動画を配信できるInstagram動画、さらにはライブ配信などの動画コンテンツの注目度が高まっています。画像コンテンツに加え、動画コンテンツでの訴求も検討するとよいです。
コンテンツの並び順について
プロフィールの画像コンテンツと動画コンテンツは、上から順に最新の投稿が表示されるようになっています。複数のタイプのコンテンツを取り入れる際、その並び順を考慮することで、各コンテンツをうまくまとめることができます。たとえば、左列と中央列には画像コンテンツ、右列には動画コンテンツというようにすることで、コンテンツごとでまとまりが生まれ、ユーザーは閲覧したいコンテンツを選びやすくなります。
ショッピング機能はフィード投稿などからアプリ内のショップを経由して、ECサイトなどに移動できる機能です。実装しておくことで商品の発見から購買までがスムーズになり、商品の販売促進を期待できます。商品の購買が目的の場合は必ず設定しましょう。
>インスタグラム「ショッピング機能」の設定方法と審査への申請方法を徹底解説
コンテンツの配信とともに取り組みたいのが「アカウント、コンテンツの認知拡大」です。いくら情報が充実したプロフィールや魅力的なコンテンツを制作しても、それをユーザーに発見してもらえなければ意味がありません。ユーザーから発見してもらい、自社ビジネスの認知を広げることでゴールも実現しやすくなります。
ハッシュタグは投稿機能に設定できるタグのことで、インスタグラムの検索機能のひとつでもあります。ハッシュタグを上手に活用することで、ハッシュタグ検索での露出が増え、アカウントやコンテンツの認知を広げやすくなります。ハッシュタグは最大で30個設定することができます。ハッシュタグ検索で表示されるフィード投稿とリールには必ずつけるようにしましょう。
UGCはユーザー生成コンテンツのことで、ユーザー自身がつくり出した口コミやレビューなどを指します。一般的にUGCはユーザーの購買意欲を高めてくれるものとして知られていますが、ブランドの認知拡大においても貢献してくれます。
たとえば、あるユーザーのアカウントで自社の商品やサービスに関する投稿をしてもらえれば、そのユーザーのフォロワーに自社の存在を知ってもらうことができます。したがってUGCを増やすことで、アカウントやコンテンツの認知拡大を期待できます。
UGCを簡単に増やせる方法としては、「自社の商品、サービスの投稿をしてくれたユーザーを自社のアカウントでリポストする」というのがあります。自身が制作したコンテンツが企業アカウントで紹介されて嬉しくない人はそういないはずです。
リポストしてもらえることにメリットを感じてくれるユーザーのUGCを一定数、増やせることが見込めます。アカウントの世界観にマッチするコンテンツをリポストすることを発信してもいいかもしれません。
インスタグラムは拡散のための機能が充実していないことから、拡散力があまり高くありません。したがって、ウェブサイトやほかのSNSと連携し、露出を増やすことも重要な施策となります。アカウントやコンテンツの認知を広げるためにも、ウェブサイトにインスタグラムへの導線をつけたり、フェイスブックとインスタグラムを連携させたりしましょう。
インスタグラム広告は、フィードやストーリーズ、リールなどに広告を出稿できる機能です。
広告は
・写真広告
・動画広告
・ストーリーズ広告
・カルーセル広告
・コレクション広告
・発見タブ広告
の6つの種類が用意されています。広告を活用することで、効率よくアカウントやコンテンツの認知を広げられます。また、インスタグラム広告はターゲティング精度が高いことで知られているので、ターゲットに効果的な訴求も行なえます。
定期的にキャンペーンを実施することで、商品やサービスの利用を促せる効果を期待できます。キャンペーンの種類はさまざまですが、最近ではプレゼントキャンペーンがよく用いられています。たとえば、飲食店ビジネスを展開している企業であれば、商品に関する投稿と引き換えにドリンクを1杯無料とするようなキャンペーンを開催することで、ユーザーの来店促進を見込めます。
ただし重要なのはユーザーと接触する回数を増やし、その商品を選ぶメリットを知ってもらうことです。ユーザーと交流する機会を増やし、商品やサービスに関心を寄せてもらいましょう。
ここまで解説してきたポイントを意識すれば、ブランドの認知拡大、商品の販売、実店舗の集客を導きやすくなります。ぜひ参考にしながらアカウントを立ち上げ、運用してみてください。
マーケティング施策は必ず成果が出るとは限りません。これはインスタグラム運用も同様です。ターゲットを設定し、完成度の高いプロフィールを制作し、ターゲットに刺さるコンテンツを用意し、アカウントの認知拡大に取り組んだとしても、期待するような成果を得られないことがあります。結果、モチベーションが低下し、運用を止めてしまうケースも少なくありません。
確かに成果が出ないとモチベーションが下がり、運用をやめてしまいがちです。しかしそうしたときこそ課題の抽出と成功までのステップを仮説検証することが重要になります。どこに問題点があるのか、その問題はどうすれば解決できるのか、成果を出すために見直す部分はどこか、などのことを再検討し、アカウント運用に取り入れていきます。それがインスタグラム運用で成功を導く秘訣です。あらかじめ覚えておくことをおすすめします。
宣伝を行なうことは自社ビジネスの認知を広げるうえで重要になります。しかし過度な宣伝には注意が必要です。。宣伝色が強い情報発信を続けていると、ユーザーから敬遠される可能性が高くなります。自社ビジネスの宣伝は不可欠ですが、それが過剰にならないように気をつけましょう。
インスタグラム運用を自社で完結させる際、運用担当者は通常の業務とは別にアカウント運用を担うことになる場合が多いです。しかし兼務ではインスタグラム運用まで手が回らず、結果的に運用が止まってしまう可能性があります。社内の運用体制を整えることで、そうしたリソース不足による挫折のリスクを抑えることができます。
今回ご紹介してきたことを参考にすれば、インスタグラム運用でやるべきことがわかり、スムーズに対策を進めることができます。インスタグラム運用は何よりも地道に続けていくことが重要です。成果が出ないからと、すぐに運用をやめてしまわないようにしましょう。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。