最終更新日:2022.12.21
いくら魅力的なアカウントをつくっても、認知してもらわなければ意味がありません。この記事では、そんな認知拡大の鍵を握るハッシュタグの付け方を解説します。ハッシュタグの活用方法に課題がある方はぜひお役立てください。
目次
ハッシュタグとは、「#(半角)」がついたキーワードのことです。インスタグラムでは、基本的にこのハッシュタグを使って情報収集がおこなわれます。
このためハッシュタグの付け方次第では、効率的に情報を探すユーザーにリーチすることができ、アカウントの認知拡大を図りやすくなります。
ただし、ひとつの投稿に付けられるハッシュタグの個数は決まっており、フィード投稿は最大30個、ストーリーズ投稿は最大10個となっています。
ハッシュタグを活用するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
インスタグラムでは、単純にコンテンツを発信しているだけでは、なかなかリーチを増やすことができません。しかしハッシュタグを活用すれば、ハッシュタグ検索を使うユーザーに投稿を発見してもらいやすくなります。
また、ハッシュタグ検索では、ファーストビューに9つの投稿が表示されるしくみとなっています(リールが表示される場合もある)。この9つの枠に投稿を表示させることができれば、それだけ多くのユーザーに認知してもらえます。
認知度が高くないアカウントでもハッシュタグを上手に活用すれば、投稿へのリーチを増やしていくことができるのです。
では、何を意識してハッシュタグを選べば、ハッシュタグ検索でファーストビューに表示され、ターゲットユーザーに投稿を発見してもらいやすくなるのでしょうか。
ファーストビューに投稿を表示させるためには、Instagramからその投稿がユーザーの役に立つと評価してもらう必要があります。この評価を決定するアルゴリズムについては、正式に公開されていないので、一概に「この対策をすれば上がる」と明言することはできません。
ですが、Instagramから高い評価を獲得するためには、投稿の内容と関連性が高いハッシュタグを設定することが重要なポイントのひとつであると考えられています。投稿の内容とハッシュタグの関連性が高ければ、必然的にユーザーが求める情報に近くなるためです。
たとえば、「#そば屋」というハッシュタグを使って情報収集をするユーザーは、当然のことながらそば屋に関する情報を求めています。それなのに、うどん屋を紹介する投稿に「#そば屋」が付いていたらどうでしょうか。その投稿は、そば屋を探すユーザーにとって役に立つ情報とは言えないはずです。したがって、ハッシュタグ検索において上位に表示される可能性は低くなります。
しかしそば屋を紹介する投稿に「#そば屋」が付いていれば、その投稿はそば屋を探すユーザーが求める情報であると判断してもらえます。結果、ハッシュタグ検索でファーストビューに表示される可能性が上がります。
このように、投稿の内容とハッシュタグの関連性を高くすることで、Instagramから評価してもらいやすくなります。ハッシュタグを付ける際は、ぜひ意識してみてください。
より多くのユーザーに投稿を発見してもらいたいがゆえに、投稿数が多いハッシュタグを選ぶケースは多いです。しかし投稿数が多いハッシュタグは基本的に競合も強くなります。完成度が高く、エンゲージメント(保存数など)が高い投稿が多いアカウントが増え、フォロワーが少なかったり、アカウントを開設して日が浅かったりするアカウントでは、期待するような成果を得にくくなるのです。
ハッシュタグを選ぶときは、投稿数が少ないものを候補に入れることも重要になります。数百万の投稿数があるハッシュタグだけではなく、数万や数千くらいのハッシュタグも含めて投稿に付けるようにしましょう。
ハッシュタグはいくつかのカテゴリーに分類して選びます。たとえば、以下のような分け方があります。
・見つける用ハッシュタグ
・コミュニティ用ハッシュタグ
そのハッシュタグにどんな目的を持たせるのか。ここを決めれば、自然とハッシュタグをカテゴライズすることができます。
以下に、カテゴリーとそのキーワード例をまとめたので見ていきましょう。
シンプルに投稿数が多く、分かりやすい単語です。
・例
#渋谷
#ランチ
#おしゃれ
「ビックワード+より詳しい単語」を組み合わせたものです。ユーザーが何か目的を持って検索するときに使われる傾向にあります。
・例
#渋谷ランチ
#誕生日ディナー
企業名やブランド名、施設や建物名、キャンペーン用ハッシュタグなどがスモールワードに該当します。
・例
#CIN GROUP
これは、インスタグラム内でコミュニティ化されているハッシュタグのことを指します。
・例
#○○部
#○○さん(な人)と繋がりたい
#○○委員会
#誰かに見せたい景色
母の日や父の日、クリスマス、バレンタイン、誕生日、記念日などのキーワードがこれにあたります。
・例
#ゴープロのある生活
#インスタ映え
#フォトジェニック
#ウォールアート
ハッシュタグ検索では、漢字、英語、カタカナなど、表記を変えると検索結果(投稿数)が変わります。たとえば、東京 という言葉ひとつとっても、「#東京」「#TOKYO」があります。このため、もしインバウンド向けの情報発信をしたいときは、訪日外国人が使いそうなハッシュタグを投稿に付けることがポイントになります。
インスタグラムは海外でもメジャーなSNSです。英語表記にすると、観光を目的として日本に訪れた海外の旅行客に向けてアピールすることができます。この工夫は、おもに観光地や飲食店などで有効に働きます。
ぜひこれらのポイントを参考に、ハッシュタグを選定してみてください。
ハッシュタグを使ったプロモーションでは、ハッシュタグキャンペーンを有効活用することも多いです。ここでは、ハッシュタグキャンペーンのメリットを覚えておきましょう。
ハッシュタグキャンペーンでは、当然のことながらハッシュタグを活用することになります。通常のキャンペーンのように、はがきを出したり、個人情報を登録したりせずに済むため、ユーザー側からすると気軽に参加できるというメリットがあります。一方、企業側としても、比較的容易に多くのユーザーを集めることができます。
ハッシュタグキャンペーンによって「オリジナルハッシュタグ」や「キャンペーンタグ」を広めれば、それと同時にアカウントの認知度を上げることができます。また、フォロワーが数千人以上いるインスタグラマーに、ハッシュタグキャンペーンで設定したハッシュタグを使って投稿してもらうことで、そのインスタグラマーのフォロワーにもアカウントを知ってもらえるきっかけになります。
それでは実際にハッシュタグキャンペーンを企画する方法を見ていきましょう。とても簡単なので、しっかりと目を通したうえでハッシュタグキャンペーンを企画してみてください。
まずはキャンペーンの種類を決めましょう。インスタグラムでよく開催されるハッシュタグキャンペーンは、フォトコンテストです。
フォトコンテストとは、自社の商品やサービスに関する写真を投稿してもらうキャンペーンのことで、キャンペーン参加者には基本的に自社で設定したハッシュタグをつけて投稿してもらいます。
企業は、この条件を満たした参加者の投稿のなかから、気に入ったものを選び、抽選で景品をプレゼントします。フォトコンテストは、参加者が集まれば集まるほど、企業の認知度アップが見込めるキャンペーンとなります。一つひとつのユーザーの投稿が広告となり、拡散されます。
ハッシュタグキャンペーンは、参加する側のメリットがなければ成り立ちません。理由は単純で、メリットがないならキャンペーンに参加する必要がないからです。そのため、ハッシュタグキャンペーンを企画するときは、ターゲットユーザーが魅力を感じるような特典を用意しましょう。
特典が決まったら、次は期間を設定しましょう。キャンペーンの内容によって異なりますが、キャンペーンは短すぎても集まりませんし、長すぎてもたくさんの投稿に埋もれてしまいます。一般的にはスタートから締め切りまで約1ヶ月にすることが多いです。
キャンペーンで集めるハッシュタグは、オリジナルのものにすることがおすすめです。投稿数が多いハッシュタグを使うと、ほかの投稿に埋もれてしまう可能性があります。トレンドのハッシュタグや、よく使われているハッシュタグなど、ユーザーがハッシュタグ検索をしたときに表示されるようなハッシュタグも一緒につけるといいでしょう。
ここからは、ハッシュタグキャンペーンの事例を2つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
「#ひと夏分のハーゲンダッツ」をつけてアイスの写真を投稿すると、毎日1名に自社商品をプレゼントするというキャンペーンです。ハーゲンダッツはCMでもおなじみ、食べ方のこだわりや楽しみ方がさまざまで、ユーザー同士で共有しあえるキャンペーンになりました。アイスの蓋を開けるとハート型の痕ができることをユーザーの中で「#ハーゲンハート」と呼ぶようになり、9000件を超える人気のハッシュタグとなりました。
この夏の「笑顔でおでかけ」をみんなで共有しよう!をテーマに、指定されたハッシュタグとともに写真や動画を投稿。集まった投稿数によって景品が変わるという、参加者の興味をそそる仕掛けもあり、たくさんの投稿が集まりました。
もともと拡散性が低いインスタグラムでは、ハッシュタグの活用が欠かせません。ハッシュタグを上手に活用し、投稿、ひいてはアカウントの認知拡大に努め、効率的にインスタグラム運用に取り組んでいきましょう。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。