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最終更新日:2024.11.11

企業のインスタグラム活用のポイントと参考になるアカウント事例

企業のインスタグラム活用のポイントと参考になるアカウント事例


インスタグラムは今や企業にとって欠かせないマーケティングツールとなっています。

インスタグラムを上手に活用すれば、ブランドイメージの向上、商品やサービスの認知度アップ、ファンとのエンゲージメント強化などの効果を期待することができます。

しかし、ただアカウントを開設すれば良いわけではありません。企業がインスタグラムで成功するには、戦略的な運用が求められます。

本記事では、企業のインスタグラム活用のポイントやその注意点、好事例をご紹介します。インスタグラムで成果を出したい方は、ぜひ参考にしてください。

インスタグラム運用代行

企業のインスタグラム活用はメリット大

インスタグラムは写真や動画を楽しめるSNSとして普及しました。

しかし、現在では写真・動画を楽しむだけでなく、日常に役立つ情報や興味のある商品に関する情報を収集するためにインスタグラムが利用されるようになりました。

弊社の調査※1でも、自身にメリットとなる情報(役に立つ情報や興味のある商品の情報)を得る目的でインスタグラムを利用するユーザーが多数確認されました。

横棒グラフ1

このことから、インスタグラムを上手に活用することで、商品・サービスの認知拡大や販売促進を実現することも、決して難しくないということが言えます。

企業のインスタグラム活用の好事例

スターバックスのユーザー参加型キャンペーン

スターバックスは、インスタグラムを活用したユーザー参加型キャンペーンで大きな成果を上げました。「#きょうはどこをスターバックスにする」というハッシュタグを設定し、フォロワーに”STARBUCKSなひととき”をテーマにした写真の投稿を呼びかけました。

この企画が魅力的な点は、ユーザーの創造性を刺激しつつ、ブランドの世界観を広げたことです。日常の何気ないシーンをスターバックス風に演出するという参加型の仕組みが、フォロワーの共感と興味を引き出しました。

さらに、素晴らしい投稿を選出し、商品をプレゼントするという設計も効果的でした。ユーザーのモチベーションを高め、キャンペーンを盛り上げることに成功しています。

この事例からは、「フォロワーを巻き込む仕掛けづくり」が大切であることが学べます。単に商品の魅力を伝えるだけでなく、ユーザーの想像力を掻き立て、自発的な参加を促すことが、インスタグラムマーケティングでは重要となります。

企業のインスタグラム活用のポイント

具体的にどのようにアカウントを運用すれば、インスタグラムで成功することができるか。

ここでは、企業のインスタグラム活用のポイントを解説します。

運用目的を決める

まずはインスタグラム運用で実現したいことを決めます。つまり、運用のゴールです。

企業のインスタグラム活用では多くの場合、ブランドの認知拡大や集客の増加、商品の販売促進などの内容となります。

ゴールを決めておくことで、適切なKPIを設定できますし、運用の途中で道から逸れゴールから遠ざかってしまうリスクを抑えることができます。

また、運用メンバーと共通認識を持って運用に取り組めることにつながります。

参考アカウント(ロールモデル)を見つける

ゴールを決めたら、次は運用のお手本とするアカウントを見つけます。

すでに成功しているであろうアカウントをロールモデルとすることで、効率よく効果的な運用に取り組むことができます。

お手本とするのは同じジャンルのアカウントが理想です。プロフィールのつくり方からコンテンツまでしっかりと調査したうえでロールモデルを決めましょう。

参考アカウントの探し方

まず、発見タブで自社のビジネスに関するハッシュタグで検索します。近年では偽アカウント対策のひとつとして、企業アカウントはプロフィール名に「公式」と記載していることが多いので、「自社ビジネスに関するキーワード+公式」と入力して検索することで、アカウント検索において企業のアカウントが表示されやすくなります。アカウント検索で表示された企業アカウントをひとつずつチェックし、ロールモデルを見つけてみましょう。

ターゲットを選定する

次は、自社の商品・サービスに興味を持ってくれそうな層を明確にします。このとき、年齢、性別、居住地、趣味嗜好などを考慮するのがポイントです。

たとえば、20代女性向けのファッションブランドなら、おしゃれに敏感なユーザーをターゲットに設定するといった具合です。ターゲットが明確になれば、そのニーズに合った魅力的なコンテンツを制作しやすくなります。

もし、なかなかターゲットが決められない場合は、競合他社のアカウントを参考にするのも有効です。同じターゲット層に向けて、どのような投稿をしているのかを分析してみましょう。

ただし、単に真似をするのではなく、自社らしさを大切にすることが重要です。ターゲットのペルソナを意識した上で、独自の切り口を見つけていきましょう。

ペルソナの設定

ペルソナの設定はターゲットよりさらに詳細に訴求する人物像を洗い出す作業のことです。ペルソナを設定することで訴求対象が明確になるため、次に説明するコンセプトを考えやすくなったり、効果的なコンテンツをつくりやすくなったりします。

・ペルソナ
特徴:訴求対象のイメージを架空の人物像であらわす
例:田中明子 28歳 会社員 化粧品が好きで、退社後、百貨店の美容コーナーに頻繁に通う

運用コンセプトを策定する

次に、インスタグラムの運用コンセプトを策定しましょう。これは、アカウントの世界観やテーマを決めるステップです。ブランドの価値観やメッセージを反映させつつ、ターゲットの興味関心に響くコンセプトを考えるのがコツです。

たとえば、アウトドアブランドなら「自然と共生するサステナブルなライフスタイル」といったコンセプトが考えられます。コンセプトが定まれば、投稿内容やビジュアルのトーンアンドマナーを統一しやすくなります。フィード全体で一貫性のある世界観を作ることで、フォロワーにブランドイメージを深く印象づけられるでしょう。

また、ハッシュタグを活用してコンセプトを表現するのも効果的です。ブランドの個性が伝わるオリジナルのハッシュタグを作成し、投稿に付けていくことをおすすめします。ユーザーにもそのハッシュタグを使ってもらえば、ブランドコミュニティの形成にもつながります。

魅力的なプロフィールを制作する

魅力的なプロフィールを制作することも、インスタグラムを活用する上で欠かせません。

プロフィールは、アカウントを訪れたユーザーが最初に目にする部分です。その点、ブランドの顔とも言えます。

プロフィール画像やアカウント名、自己紹介文には十分こだわりましょう。ロゴマークを使ったり、ブランドカラーを取り入れたりするのも良いです。自己紹介文では、ブランドの個性やコンセプトが伝わるキャッチーな一文を考えるのがポイントです。

また、プロフィールにはWebサイトのリンクを貼ることができます。ここを活用して、商品ページやキャンペーンサイトに誘導するのもポイントになります。ユーザーとのタッチポイントを増やし、ブランドとの接点を作る工夫が大切です。

投稿機能(フィード、ストーリーズ、リール)をフル活用する

インスタグラムには、フィード、ストーリーズ、リールという投稿機能があります。これらをフル活用することで、ブランドの魅力を多角的に伝えることができます。

フィードは、画像や動画を投稿できる基本的な機能です。ビジュアルの質にこだわり、ブランドの世界観を表現するのがポイントになります。

ストーリーズは、24時間で消える短い動画や写真を公開できる機能です。ストーリーズでは、リアルタイムな情報発信に適しています。また、質問機能やアンケート機能があるので、ユーザーコミュニケーションを図る際にも有効活用できます。

リールは最大60秒の縦型動画を公開できる機能です。音楽に合わせたダイナミックな演出で、ユーザーの興味を引き付けられます。近年では、画像より動画のほうが閲覧される傾向にありますので、リールは積極的に活用していくことがおすすめです。

投稿には適切なハッシュタグを設定する

エンゲージメント率を上げる工夫と同時に意識したいのがハッシュタグです。適切なハッシュタグをコンテンツに設定することで、ハッシュタグ検索において露出度向上を実現しやすくなります。ハッシュタグの付け方のポイントとしては以下のようなものがあります。

・コンテンツの内容と合致したもの
・ビッグワードだけではなく、ミドルワードやスモールワードに分類されるもの

コンテンツの中身と関連性が高いハッシュタグを設定することで、ユーザーのニーズに対して最適な情報を提供しやすくなります。それが、コンテンツのエンゲージメント率を上げることになり、ひいてはアルゴリズムから高く評価されることにつながります。

また、ビッグワードだけでなく、ミドルワードやスモールワードもバランスよく設定することで、競合が少ないハッシュタグで表示される可能性を上げることができます。

コンテンツの露出を増やすためにも、上記のポイントを踏まえてハッシュタグを設定してみてください。

インスタグラム広告を活用する

インスタグラム広告を活用することも、企業がインスタグラムを活用する上で重要な手法の一つです。フィードやストーリーズ、リールなどに広告を配信できるので、ブランドの認知度向上や商品のプロモーションに効果的です。

インスタグラム広告では、ターゲットの興味関心に合わせて広告をカスタマイズできるのも魅力です。たとえば、ECサイトへの誘導や新商品の告知など、目的に応じた広告を展開することができます。また、他のSNS広告と連携させることで、より効率的なプロモーションが可能になります。

ただし、広告を配信する際はクリエイティブの質がとても重要です。ユーザーの目に留まり、行動を促すようなビジュアルや文章を工夫しましょう。

インフルエンサーマーケティングも検討する

インフルエンサーマーケティングも、企業のインスタグラム活用において検討すべき手法の一つです。自社の商品やサービスに合うインフルエンサーとタイアップすることで、ターゲットへのリーチを広げられます。

たとえば、美容ブランドなら美容系インフルエンサーに商品を紹介してもらうなど、親和性の高い組み合わせを考えるのがポイントです。インフルエンサーの発信力を借りることで、ブランドの信頼性を高める効果も期待できます。

ただし、インフルエンサー選定にはコツが必要です。フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率やフォロワーの属性なども見極めましょう。

インサイト分析でユーザーニーズを把握する

インサイト分析でユーザーニーズを把握することは、企業のインスタグラム活用において欠かせません。インサイトとは、投稿のパフォーマンスやフォロワーの属性などを示すデータのことです。これを活用することで、ユーザーの興味関心を知ることができます。

たとえば、「いいね!」が多くついた投稿を分析すれば、ユーザーが何に反応しているのかがわかります。人気の投稿には共通点があるはずです。その傾向をつかんで、今後のコンテンツ制作に生かしていきましょう。

また、フォロワーの属性データを見ることも大切です。年齢層や性別、居住地などを把握することで、ターゲットのペルソナをより具体的にイメージできます。

こうしたデータを丁寧に分析することで、ユーザーのニーズを深く理解できます。インサイトを活用し、ユーザー目線に立った運用を心がけましょう。

PDCAサイクルによるアカウントを改善する

インサイトを活用してユーザーニーズを把握したら、次はPDCAサイクルによるアカウント改善に取り組みましょう。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)のサイクルを回すことで、インスタグラムの運用を継続的に最適化できます。

たとえば、インサイトから「商品の使い方が知りたい」というニーズが見えてきたら、使用方法を紹介する投稿を計画(Plan)。実際に動画などを制作して投稿し(Do)、反応を確認(Check)。「もっと詳しく知りたい」といったコメントが多ければ、シリーズ化するなど改善策を実行する(Act)といった具合です。

PDCAサイクルではスピード感が大切です。仮説を立てて小さく実行し、素早く改善につなげることを心がけましょう。ユーザーの反応を見ながら、柔軟にアプローチを変えていくことが重要です。

企業のインスタグラム活用で注意すべき2つのポイント

宣伝ばかりの投稿にならないようにする

ユーザーは自身の生活に役立つ情報や楽しめる情報を求めています。

企業がプロモーションに注力するあまり宣伝ばかりの情報発信をしていると、そうしたユーザーから敬遠されてしまう可能性が高くなります。

企業のインスタグラム活用ではユーザーメリットのある情報発信が大前提です。宣伝ばかりの投稿にならないように注意しましょう。

専任の担当者を置く

インスタグラムを企業アカウントとして運用していく上で、専任の担当者を置くことは非常に重要です。なぜなら、インスタグラムは継続的な情報発信と、ユーザーとのコミュニケーションが求められるツールだからです。

担当者には、写真や動画の撮影・編集スキル、キャプションやハッシュタグの設定、ユーザーコメントへの対応など、多岐にわたる業務が発生します。

また、社内の様々な部署と連携しながら、アカウントの運用方針を決めていく必要もあります。こうした業務を、他の仕事と兼任しながらこなすのは難しいです。

専任の担当者を置き、インスタグラム運用に注力できる体制を整えることが、企業アカウントを成功に導く鍵となります。

他部門と連携した運用を行なう

インスタグラムを企業アカウントとして運用する際、マーケティングや広報、カスタマーサポートなど、社内の様々な部門と連携することも重要です。

なぜなら、インスタグラムは単なる情報発信ツールではなく、ユーザーとのコミュニケーションを通じてブランドイメージを向上させ、商品やサービスの認知度を高める場でもあるからです。

たとえば、新商品の告知はマーケティング部門と、キャンペーンの企画は広報部門と、ユーザーからの質問対応はカスタマーサポート部門と連携しながら、アカウントを運用していく必要があります。

部門間の連携を円滑に行なうためには、定期的な会議を設けてアカウントの運用方針を共有したり、社内SNSガイドラインを作成してルールを明確にしたりするのが効果的です。

インスタグラムを企業の顔として位置づけ、組織全体で活用していく体制を整えることが、フォロワーとの良好な関係構築につながります。

専門家の知見を取り入れる(コンサルなど)

インスタグラムを企業アカウントとして運用する上で、専門家の知見を取り入れることは非常に有効です。たとえば、インスタグラムに特化したコンサルティング会社と提携し、アカウントの運用方針や改善点についてアドバイスをもらったり。

専門家は多くの企業アカウントの運用実績を持ち、ユーザーの反応を分析するノウハウを持っています。そのため、自社の強みを生かしたコンテンツ制作や、フォロワーとのエンゲージメントを高める施策など、具体的な提案が期待できます。

また、インフルエンサーマーケティングを検討する際も、専門家の知見は役に立ちます。インフルエンサー選定から、キャンペーンの企画・実行、効果測定まで、一連の流れをサポートしてくれる会社と連携することで、初めてのインフルエンサー施策も安心して取り組めるでしょう。

インスタグラムのアルゴリズムは常にアップデートされており、企業アカウントの運用には高度な知識とスキルが求められます。専門家の知見を上手に取り入れながら、自社の強みを生かしたアカウント運用を目指していきましょう。

まとめ

企業のインスタグラム活用では、運用のポイントをおさえることが大切です。成功までのセオリーを把握し、それに則った運用をしていくことで、成果を導きやすくなります。

インスタグラムを活用してビジネスを加速させたい方は、ぜひ今回ご紹介してきたことを参考にしながら、アカウント運用に取り組んでみてください。

この記事の監修

鈴木

Instagram運用ディレクター
鈴木

これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。

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