公開日:2018.09.21 最終更新日:2020.10.28
勢いが衰えないインスタグラムは、全世界の月間利用者数10億人を超え、日本国内の月間ユーザー数は2000万人を突破(2017年10月現在)。
さらに、インスタグラムを活用する国内企業は1万社を突破したと言われています。
この勢いに乗ろうと、今も多くの企業がインスタグラムを活用したwebマーケティング戦略に取り組んでいます。そのなかには、自社の商品の販売促進を目的にインスタグラムを活用しているところも数多くあります。
しかし、実際にインスタグラムを運用していくなかで、
・インスタグラムに販促の効果はあるの?
・インスタグラムで販促ってどうやればいいの?
・インスタグラムのアカウントはあるけど、どうやって運用すればいいの?
と、わからないことも多いのではありませんか?
今回は、そんな疑問を解消しつつ、インスタグラムで販促を成功させるためのコツについてご紹介していきます。
インスタグラムで販促の効果はあります!!
あるインスタグラムの調査によると、インスタグラムを利用している10代~30代の女性の45%以上がインスタグラム上で見つけた商品を購入した経験があると回答。その内衝動買いしたことがある人は70%という調査結果があります。
インスタグラムは視覚的効果が高いSNSです。
身近な友人や憧れのインスタグラマーの投稿を参考に商品検索をしたりモデルや芸能人の投稿に影響されたりと、インスタグラムを利用して情報収集をし、実店舗やECサイトで購入するユーザーが増えていることが要因です。
インスタグラムで販促を成功させるためには、いかに多くの人の目に留めてもらうか。インスタグラムユーザーの心理を理解して心を掴み、ファンになってもらうかが重要です。
そのためにはどうしたらいいのか。詳しくご説明します!!
販売促進とは、「すぐに買いたい」「行きたい」といった動機付けやきっかけを作ること、
買ってもらうための行動を販売促進と言います。
ユーザーに対して買うことのメリット、利用することのメリットを明確に伝え、期間限定やキャンペーンなどを実施し、「来店促進、利用促進」を図ることが重要です。
そこで、人がモノを買うまでの心理の変化を表した『購買心理の7段階』と呼ばれるものがあります。
購買心理「注意 興味 連想 欲望 比較 確信 決断」を上手くインスタグラムに応用し、活用していくことで心を掴み、ファンを増やしていきましょう!!
「気づいてもらうこと」そのための仕掛け作りが、インスタグラムのホームへの露出です。
露出を増やすことで、フォロワーのみならずフォローしていないユーザーにも気づいてもらえるチャンスが増えるということです。
ストーリーズの運用(週2~3回程度)
ストーリーズにも投稿する際にハッシュタグ(#)を付けましょう。
ハッシュタグを付けることで「検索結果」に表示され、フォロワーではない人が検索した際にも見つけてもらうことができます。メンションタグ(@)スポットタグも有効です。
【例】
また、ストーリーズは簡単にスキップされやすいデメリットもあります。
そのため、テキストを入れたり、スタンプやアンケートスタンプを入れたりと、ストーリーズにひと工夫することで再生時間を長く、多くのユーザーに中身を見てもらう工夫をしましょう。
【例】
インスタグラムは視覚的情報に特化したSNSです。そのため、1枚写真でいかに印象づけられるか、いかに覚えてもらえるかが重要です。1枚の写真で伝わる投稿を心がけましょう。
また、インスタグラムのプロフィール画面は、そのブランドの自己紹介部分であり、ブランドの世界観を伝えることができます。
1枚1枚の写真が全体のイメージに繋がるため、統一感を意識して投稿しましょう。
あるインスタグラマーは、1つの投稿をアップするために100枚以上撮影し、1時間ほど時間をかけて厳選するそうです。
また、あるモデルさんはインスタグラムの写真を撮るために、月最大300万円をかけたこともあるそうです。
ここまでしなくても…。と思いますが、1枚1枚の写真がアカウントの世界観となり、見る側にとっては、そのアカウントが「そのひとそのもの」になります。それだけ1枚の写真にこだわることは大事だということです。
【参照:danielwellington】
2018年、ブランドコンセプト#myclassic には、「日々変化する世界の中でも自分らしくあるために妥協したくない部分や貫いてきた意思」という意味が込められています。
時計を付けたモデルが、それぞれに自分らしく世界中を旅している。そんなストーリーが分かるような投稿をされているのが特徴です。
https://www.instagram.com/danielwellington/?hl=ja
1枚の写真から、自分が商品を活用したときを想像し「欲しい!」「行きたい!」「食べたい!」などを想像させることで、『欲望』へと繋げます。
インスタグラムユーザーの特徴として、「思い出をシェア」「自分の充実さをアピールする」「感動を共有したい」という特徴があります。自分も投稿したいと思う『インスタ映え』を意識することで、ユーザーの「買いたい」気持ちを後押ししましょう。
【投稿からヒットした「インスタ映え」の例】
現実離れしたカラフルな世界観は、写真を撮りたくなる『インスタ映え』がインスタグラム内で拡散され話題となりました。
また、インスタグラムユーザーの「思い出をシェア」「自分の充実さをアピールする」「感動を共有したい」という特徴を利用した、『インスタ映え』を狙ったイベントも多くなりました。
【ファンラン】
インスタグラムで話題となっている、カラフルでみんなと楽しい思い出を作りながら運動できるカラーランやバブルラン、エレクトリックランなど、写真映えする『ファンラン』と呼ばれるたくさんのイベントが登場しました。
【ナイトプール】
また近年話題となっている「ナイトプール」は、かわいい浮き輪やキラキラとしたライトアップ、おしゃれなカクテルなどが用意され、スマホ持込OKというインスタ女子の心を掴むイベントとなりました。ナイトプールはインスタグラムで拡散され、今年も人気が衰えない夏恒例のイベントとなりました。
『若者の○○離れ』が問題視される中、としまえんは30年ぶりに夜間のプールの営業を再開。品川プリンスホテルは、CanCamとコラボした「GARDENPOOL2017」を開始するなど、たくさんの企業に大きな影響をもたらしました。
購入を決める際に、「金額 サービス お得感」などを他社商品と比較し、より自分にとってメリットがあるかどうかを確かめます。そこで『ハッシュタグ検索』が活用されます。
【検索例】
条件検索:#ヘアスタイル(サロン検索)、#渋谷ランチ
目的検索:#お呼ばれコーデ、#浴衣ヘアアレンジ
情報収集:観光地や旅行先など
検索結果の上位に来る投稿、いいね!が多い投稿は注目度が高く影響力のある投稿と言えます。
・ユーザーのアクティブ時間を狙って投稿する
朝7時~8時の通勤や通学の時間、ランチタイム、19時~24時までのゴールデンタイム
・フォロワー目線のハッシュタグを付ける
例)渋谷にある飲食店の場合
「#渋谷 #ランチ」とハッシュタグを付けるよりも「#渋谷ランチ」と付けたほうが、渋谷でランチをしたいと思い、検索をしたユーザーに届きやすい。と言うことです。
・ツールやインフルエンサーを活用し、いいね!をたくさんもらう工夫をする
フォロワーの多いインフルエンサーの投稿は、見てくれる人もたくさんおり、その人自体に興味があるフォロワーのため、影響力も期待できます。
インスタグラムにて欲しい商品の比較を終え、「買いたい!」となったとき、リンクされているECやホームページへ飛んだり、その商品について実際にGoogleなどの検索エンジンで商品名を検索したりと、買うための手段や価格を確認し『確信』へと変わります。
このときに、「商品の詳細がわからない」「購入ページまでが面倒」「手元に届くまでに手間がかかる」などといった利用する側にデメリットがあると、購入をやめてしまうなど、マイナスにつながることがあるので注意しましょう。
ここで購入の後押しになるよう、インスタグラムでの「限定 キャンペーン」などで更なる「お得感」や、インスタグラム上で簡単に購入まで進むことができる「手軽さ」を工夫しましょう。
・リグラムキャンペーン
https://www.instagram.com/ikeajapan/?utm_source=ig_embed
IKEA「ベストバルコニスト」インスタグラムキャンペーン
自社商品を使ったインテリアの写真を撮り、アカウントをタグ付けし投稿。その中から優秀作品を選び、リグラムする際に商品名を記載し投稿します。
受賞者にはギフトカードが贈呈される、プレゼントキャンペーンも併用したキャンペーンです。インスタグラムユーザーの特徴である「見てもらいたい!」という気持ちを満たすキャンペーンは、他のユーザーもインテリアの参考にもなり、商品の紹介もできる有効なプロモーションです。
・来店促進型キャンペーン
アメリカンイーグルのリポストキャンペーン
https://www.instagram.com/americaneaglejp/?utm_source=ig_embed
「#AEOsummerT」と付けて、インフルエンサーの投稿をリポストすることでキャンペーンに参加ができます。
また、リポストした画面を店頭のレジで提示すると割引を受けられる、販促のキャンペーンも同時に展開。キャンペーンで当選しなくても、ユーザーにとってメリットのあるキャンペーンは有効です。
・プレゼント型キャンペーン
「箱ぴた」インスタグラムキャンペーン
https://www.hakone-ryokan.or.jp/insta_cp/
「箱根の魅力をインスタグラムを通じて世界に発信しよう」というキャンペーンです。公式アカウントをフォローし、「#hakone #箱ぴた2018」の2種類のハッシュタグを付けて投稿。抽選で箱根のホテルや旅館の宿泊券や割引券が当たるというもの。
「#hakone」と英語のハシュタグを付けることで、海外からの観光客に向けても発信できること。オリジナルハッシュタグの2種類のハッシュタグを付けることで選定する際に漏れや間違いなどが起きにくくなります。
また、ハシュタグで写真を集めることでパンフレットのように魅力をたくさん伝えられるメリットがあります。
今まで、インスタグラムから商品を購入する際は、プロフィール画面へ戻り、リンクされているECサイトへ移行し、商品を検索。そして、購入というルートでした。
プロフィール上にのみECサイトやホームページのリンクを一つだけ貼ることができましたが、2018年6月に配信された新機能「Shop Now」では、商品の投稿写真自体にショッピングマークをつけ、投稿から直接ECサイトへ誘導することができるようになりました。
購入画面まで案内することが可能になり、欲しいと思った商品の投稿から直接購入画面まで繋がる手軽さが、売り上げアップに繋がっています。
【参照:ZOZO TOWN】https://www.instagram.com/zozotown_official/?hl=ja
ショッピングマークのある投稿の商品をタップすると、商品名と価格が表示されます。そのタブをタップすると、連携されているECサイトの商品ページへと直接飛ぶことができるため、気になる商品を検索する手間がなくなり、スムーズに買い物ができるようになりました。
インスタグラムの新機能により、便利に買い物がしやすくなりました。インスタグラムの利用者も増え、気軽に買い物をするユーザーも増えました。
このように、インスタグラムユーザーの特徴を理解し、『購買心理の7段階』を上手くインスタグラムでも活用できれば、インスタグラムでの販売促進の効果も期待できます。
上記でお伝えしたように、インスタグラムの日本国内の月間ユーザー数は2000万人を突破しています。インスタグラムは上手く活用できれば、お金をかけずに多くの人に見てもらうことができ、宣伝費 広告費 カタログ作成費 人件費など、大幅にコストを削減することができます。
アカウントをビジネスアカウントに切り替えるだけで、アカウントやフォロワーのインサイト情報を確認することができます。
インサイトとは、そのアカウントを見てくれているユーザーの分析、投稿に対するアクションの分析をすることができます。アカウントの運用と同時にユーザーの動向やファンの声を見ることができる機能です。
既存ファン、潜在的なファンへのアプローチをすることで、より質の良い販促ができます。
インスタグラムで企業アカウントを運用していくのであれば、アカウントのビジネスプロフィール化をおすすめします。
今まで、時間とお金と人がかかっていた販売促進ですが、インスタグラム一つで簡単により効率の良い販売促進をすることができる時代になりました。もう、やらないなんてもったいないくらいですね。
インスタグラムユーザーの特徴として、「気になる」を検索し「疑問」をインスタグラム上の投稿から解決、「欲しい!」「行きたい!」「食べたい!」につなげます。
あの人が言っていたあれって?あの人の着ている服は?あの人が行っていたおしゃれなお店は?などの、ユーザーの疑問は、インスタグラム上で『ハッシュタグ検索』という情報収集が一般的となっています。
企業側はインスタグラム上でユーザーに、「いかに目に留めてもらえるか、印象づけられるか、覚えてもらえるか」が重要です。
ユーザーの疑問に対する「答え」を動機付けとし、プラスアルファのアプローチで販売促進へとつなげましょう。