最終更新日:2022.10.25
本記事では、ネイルサロンの集客でインスタグラムを活用する際のコツを解説します。インスタグラムとネイルサロンの相性や活用の注意点についてもご紹介するので、インスタグラムを使って集客を増やしたい方はぜひお役立てください。
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私たちの日常に浸透し、幅広いユーザー層を抱えているインスタグラムですが、メインとなるユーザー層は20代〜30代の女性です。最近は男性でもネイルをする人が増えてきていますが、多くのネイルサロンもターゲット層は女性。しかも、20代ー30代の働く女性や主婦がメインターゲットになるでしょう。インスタグラムのユーザーのなかには、そうした属性の女性が多いため、ネイルサロンの認知拡大、集客向上のツールとして相性が良いと言えます。
ネイルサロンにとってネイルのデザインをわかりやすく伝えることは、来店数促進を実現するうえでとても重要なことです。インスタグラムは写真と動画に特化したSNSなので、ネイルのデザインをカタログのように見せることができます。また、写真や動画の撮り方次第ではユーザーの興味関心を引き出すことも可能です。
インスタグラムを活用したネイルサロン集客では、ゴール(来店)までの流れは以下のようになります。
①リーチ
②エンゲージメント
③フォロー
④UGC
⑤来店
この流れを覚えておくことで、来店に辿りつくために何をすればいいかが見えるようになります。ゴールまでのルートから外れるリスクも抑えられるため、効率よく集客増加を期待できるアカウントをつくれます。施策をチェックする前にしっかり頭に入れておきましょう。では、ネイルサロンのインスタグラム集客で取り組むべき施策について解説します。
ターゲットを明確に決めておくことで、効果的な訴求を行なえるようになります。そのターゲットに欲しい情報やメリットとなる情報を届けることができるので、エンゲージメントを獲得しやすくなります。どのような属性のユーザーに来店して欲しいかを考えながらターゲットを決めていきましょう。
インスタグラム上にはネイル(やネイルサロン)に関する情報が無数にあります。自社のサロンの強みを見極めて、それを情報として発信することで、無数に存在する競合と差別化できるようになります。うまく差別化できれば、見込み客の母数を増やすことができます。見込み客の母数が増えれば、そのぶん来店につなげられる可能性を上げられます。
ユーザーは知りたい情報、欲しい情報を探すときに検索機能を使用します。検索機能では、検索アルゴリズムによって表示順が決まるしくみとなっていますが、その評価指標のひとつに「コンテンツとハッシュタグの関連性」があります。投稿したコンテンツと設定したハッシュタグの関連性が高ければ高いほど、評価がプラスとなります。結果、検索機能で表示順が上昇しやすくなり、コンテンツの露出が増加します。ハッシュタグの検索数が多いほど、リーチも増えます。ハッシュタグの精査も欠かさず行なうようにしましょう。
ハッシュタグの選び方
検索数が多いハッシュタグほど競合が多く、検索順位で優位に立てない可能性があります。最初は検索数が大小様々なタイプのハッシュタグを選ぶとよいです。
まずは、アカウントの顔でもあるプロフィールについてです。プロフィールを閲覧するユーザーのほとんどは、フィード投稿やリールといった各種投稿をきっかけに投稿者に興味を持ち、プロフィールを訪れます。プロフィールの完成度を高い状態にしておくことで、興味を持って訪問してくれたユーザーの関心をさらに高めることができます。
プロフィールでは、ユーザーが求めている情報を想定し、それを記載しましょう。たとえば、サロンの強みや店舗の詳細な情報、フォローして定期的に情報を得るメリット、施術で得られるベネフィットなどがいいかもしれません。
また、ユーザーを予約に促すための文章も記載するとよいです。さらに、「連絡先オプション」と「アクションボタン」の設置も欠かさず行ないましょう。
連絡先オプションは、電話番号やメール、住所、WhatsApp Businessの電話番号を設定できる機能です。設定しておくことで直接、予約を受け付けできるようになります。
アクションボタンは、プロフィールに予約管理サービスへの導線を設置できる機能です。現在は「料理を注文」「予約する」「Reserve」の3つのボタンを設定することができます。ネイルサロンに関係したアクションボタンは「予約する」です。予約するボタンでは、EPARKビューティーやminimo、かんざしなどの予約管理サービスを選択できます。該当の予約管理サービスとパートナーになっている場合は、連絡先オプションと同時に設定しておきましょう。
また、ハイライトで一度サービスを利用してくれたユーザーの声や予約状況、動画での施術例の発信もおすすめです。
インスタグラムにはたくさんのネイルの写真があります。たとえば、「#ジェルネイル」と検索すると1742万件もの写真がずらりと表示されます。それだけ競合がいるカテゴリなので、他社と同じようなネイルの写真を発信していても効果的とは言えないかもしれません。
どのネイルサロンも、流行の色や柄のデザインを日々インスタグラムに投稿するので、他店とは少し違ったオリジナル要素の高い写真を投稿しなければ、他の写真の中に埋もれてしまいます。似たようなネイルのデザインでも、ワンポイント加えてみたり、ひときわ目を引くような加工をしてみたりして、他店と差別化していきましょう。
季節感を取り入れるということ自体は、どこのネイルサロンも行なっていることだと思います。
春:春らしい柔らかいピンクを使ったネイル。桜をイメージするネイル。
夏:海をイメージしたブルーがメインのネイル。ポップで派手なカラフルなネイル。
秋:深みを出したカラーを使ったネイル。ボルドーやべっ甲を使ったシンプルなネイル。
冬:クリスマスやバレンタインなど、イベントごとに合わせたネイル。
などがあります。
ただ、ネイルのデザイン上で季節を表現するというのはどこのサロンでも行なっています。ここでぜひ試して欲しいのが、背景などを使って写真全体で季節感を出していくというものです。
例1)「夏」でビーチサンダルを履いた状態で撮影した写真
ただ足の写真の投稿よりもビーチサンダルを履いていた方が、季節感をより感じることができます。さらに、デザインがかわいいだけじゃなく、サンダルを履いた時のイメージがしやすく、ユーザーにも自分が実際にこのネイルをした時の想像をさせることができます。
例2)「冬」でクリスマスネイルのデザインに背景にもクリスマス感を取り入れて撮影した写真
ただ手や指を撮影するよりも背景に雪だるまを使用することで、より季節感を感じることができます。また、このネイルをしてクリスマスイベントを楽しむ所を想像したり、クリスマスの町並みを想像したりできるため、「このデザイン可愛い」で素通りされず、少し手を止めて見てもらうことができます。
個性を打ち出したネイルを発信することで、ユーザーの関心を高めることができます。また、検索でほかの写真と並んだ際に目が付きやすく、ユーザーに発見してもらいやすいというメリットもあります。
例)深みのあるカラーのネイルで、個性的なシルバーリングを取り入れた写真
少し暗い深いカラーだからこそ、シルバーを取り入れることで深みのあるカラーが引き立って見えます。シルバーがないと、ただ暗いイメージの写真になってしまう可能性があります。
ネイルサロンのインスタグラム活用では、ネイルの写真を発信する方法が一般的です。しかし、ユーザーがネイルサロンを選ぶポイントは、ネイルのデザインだけではありません。サロン自体のこともサロン選びの動機のひとつとなります。特に初回利用のユーザーは
・施術をしてくれるスタッフのこと
・店内や施術空間のこと
が気になる傾向にあります。ネイルの写真をカタログのように並べるだけでなく、ユーザーが気になること、不安になっていることを解消するようなコンテンツも発信しましょう。
このようなコンテンツを発信することで、「1部屋に一人」ということがわかり、ほかのお客さんを気にする必要がないことをアピールできます。
スタッフのことがわかり、ユーザーは安心して予約することができます。店内の雰囲気は各ネイルサロンによって違うものなので、アピールしやすい点でもあります。
また、投稿のキャプションには施術内容をわかりやすく伝えられるように、オーダー方法や料金、担当者をマストで記載しておくとよいです。施術のビフォーアフターなども反応が取れやすい傾向にあるため、前向きに検討しましょう。
いくら完成度の高いプロフィールと魅力的なコンテンツを制作しても、それをユーザーに発見してもらわなければ意味がありません。まだ自社のネイルサロンのことを知らないユーザーに、コンテンツを認知してもらうための取り組みをご紹介します。
一度、自社のネイルサロンを利用してくれたユーザーに、インスタグラムでサロンに関する情報を発信してもらうことで、そのユーザーのフォロワーに自社のネイルサロンのことを知ってもらえて、効率よく認知を広げられます。
サービスを利用してくれたユーザーに直接依頼してもいいですが、ユーザーメリットを示すことで拡散力を上げることができます。たとえば、拡散の条件としてお得にサービスを受けられるメリットを伝えることで、拡散に協力してくれるユーザーを増やすことができます。
必須項目
実際にこの取り組みを進めるときは項目をいくつか決めて、それに沿って投稿してもらいましょう。必須項目は下記3つです。
・店舗のアカウントをタグ付けする
・位置情報を付ける
・ハッシュタグでサロン名を入れる
最低限この3つのポイントを満たさなければ、コンテンツを見たユーザーがネイルサロンの情報を把握することができません。
インスタグラムでフォロワーが多く、拡散力のある人のことをインスタグラマーと呼びます。インスタグラマーに拡散を依頼することで、大きな認知拡大効果を狙うことができます。
インスタグラマーに依頼するときは、まず人選から始めます。絞る項目は下記の3つです。
・一般人
・フォロワー1万人程度
・ネイルサロンと同じ地区に住んでいる人
フォロワーが多い人ほど拡散力は高いですが、その一方で依頼費用が高額になりがちです。そのため、スタートから大きな予算を用意するのが難しい場合は、一般人でフォロワーが1万人程度の人がおすすめです。
インスタグラマーの選定ができたら、今度は依頼します。インスタグラマーにメッセージを送ります。以下、内容の例です。
「はじめまして。渋谷のネイルサロン〇〇です。今回は、ぜひ当店のネイルを施術させていただけないかと思い、ご連絡致しました!インスタグラムでネイルサロンの様子やネイルのデザインをご投稿いただければ、施術は無料です。#ネイルサロン〇〇、位置情報と当店のアカウントのタグ付けをして投稿をお願いしております。お受けいただけるようでしたら、ご返信をよろしくお願いします。その際に日程調整をさせていただければと思いますので、ぜひご検討くださいませ。
返信が来たら日程を決めて実際に来店してもらいましょう。
ユーザーとコミュニケーションを取ることで、サロンに対してポジティブなイメージを持ってもらえます。それが、サロンへの関心を高め、来店を促す薬となります。たとえば、コメントが投稿されたら積極的に返信するなどし、ユーザーとのコミュニケーションを活発に行ないましょう。
UGCは、ユーザーによってつくられたコンテンツのことを言います。代表的なものに口コミやレビューなどがあります。UGCは、その信憑性の高さから、ユーザーの購買行動に大きく影響する情報のひとつとして知られています。UGCが生成されるような施策を打ち出すことで、ユーザーの来店促進につなげることができます。
インスタグラムにおけるUGC生成のコツは、あらかじめサロン側で指定のハッシュタグを用意し、それを設定したうえでユーザーに投稿してもらう方法や、サロンのことについて投稿してくれたユーザーのコンテンツをリポストし、自社アカウントで紹介する方法などがあります。積極的にUGC施策を取り入れ、ユーザーの購買モチベーションを高めましょう。
サービスの利用を促すうえで、宣伝は非常に大事な取り組みです。しかし、宣伝ばかりの情報発信では、ユーザーの心を掴むことはできません。また、競合のネイルサロンも基本的に同じような宣伝をしていることから、繰り返し情報に接触してきたユーザーから敬遠されてしまうリスクもあります。ユーザーにとって価値のある情報発信を心がけ、良好な関係性を築いていくことがインスタグラム運用を成功させる鍵となります。
フォロワーが多ければ多いほど、サービスの認知拡大やアカウントのイメージアップなどにおいてプラスの働きを期待できます。ですが、単純にフォロワーを増やしたとしても、集客効果を期待することはできません。来店数を増やすためには、サロンに対して親近感を持っていたり、関心を寄せていたりするユーザーを増やす必要があります。それを測る指標がエンゲージメントだったり、UGCだったりします。集客を伸ばすためにインスタグラムを活用する際は、フォロワーの数よりも、エンゲージメントやUGCの上昇を目標にしましょう。それを意識した運用をしていくことで、フォロワーは付加価値として増えていきます。
インスタグラムは上手に活用できれば、ネイルサロンの認知拡大、来店促進で有効に働いてくれます。ネイルサロンの集客を加速させるためにインスタグラムの活用を検討している方は、ぜひ今回ご紹介したことを参考にアカウント運用に取り組んでみてください。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。