最終更新日:2019.07.31
日本国内でもユーザーが増え続けているインスタグラムは、フェイスブックやツイッター同様に、広告を掲載することができるSNSです。
メインユーザーは若い女性で、ユーザーたちの中では「日常の一部」とも言われているほど生活に溶け込んでいます。
最近ではインスタグラムがきっかけで、「知る」「購入する」に至る人が増えていて、企業側もインスタグラムの運用や広告に力を入れています。特に広告を出している企業は数知れません。
そんなインスタグラム広告について「気になってはいるけど効果が出るのか心配」と出稿に踏み切れていない企業のみなさんに向けて、今回は「インスタグラム広告で実現できる効果」と「活用する際のポイント」をしっかりとご説明していきたいと思います。
インスタグラム広告にはいろんな形のものがあり、それぞれの商材や目的によって選択することができます。
広告を載せられる場所は大きく分けて2つあり、1つがユーザーの「フィード」で、もう1つが「ストーリーズ」です。
その中でも動画なのか、静止画なのかも自由に選択できます。
実際に掲載することのできるインスタグラム広告を見てみましょう。インスタグラム広告の種類は全部で4種類あります。
写真広告は最も一般的な広告です。選択できる写真は1枚のみです。フォローしているユーザーの投稿と同じくフィードに表示されるため、とても自然にPRできます。
写真広告と同じく、フィードに表示される広告です。カルーセル広告の場合、写真は1枚ではなく3枚〜5枚の写真を選択することができます。
しかし、1枚目の写真でユーザーの心を掴まなければ、残りの写真を見てもらうことはできないため、1枚目の写真選定やキャッチーなワード選定が重要になります。
写真広告と同じくフィードに表示される広告です。動画広告は、最大で30秒の動画を投稿することができます。
静止画の場合、「場所」や「サービス」を上手にアピールするのは少し難しいですが、動画広告だと、ストーリー性を表現できるため、よりユーザーの心を掴みやすいです。
ストーリーズ広告は、名前の通りユーザーのストーリーズに表示される広告です。
画像1枚あたり5秒、最大15秒の動画を投稿できて、ユーザーのストーリーズの途中に表示されます。キャンペーンやイベントの告知などと相性が良く、PRに活用しやすいです。
上記で見てきた通り、インスタグラムは視覚を利用した「写真」がメインのサービスだからこそ、テキストがメインのWebサイトやブログ、ツイッターなどのSNSとは違った特徴があります。
インスタグラムの広告は、ユーザーのフィードやストーリーズに普通の投稿と同じ形で表示されます。
最近では「広告っぽさ満載の宣伝には抵抗がある」というネットユーザーはとても多いため、「ネイティブ広告」という「広告らしくない自然な広告」が話題になっています。
他の投稿と同じように表示されるインスタグラム広告も「ネイティブ広告」の1つで、上手に広告を作成すれば、なんの抵抗もなく自然と見てもらうことができます。
自然と広告に目を通してもらうことで、購入やサイト誘導に至らなかったとしても、認知度アップにはつなげられます。
インスタグラム広告がどんなものかわかったところで、実際にどのようなことができるのか見てみましょう。また、それと合わせて、それぞれの効果についてもご紹介していきます。
インスタグラム広告ではターゲットの指定を細かく設定できます。選択可能の項目は以下の通りです。
・国や都道府県だけでなく、市区町村の指定
・男性または女性の選択
・13歳以上の年齢指定
・ライフスタイルなどから、ユーザー層の指定
・「いいね!」と言っているページからの特定範囲のユーザー指定
・指定したターゲットの設定を満たす人の中で「アプリと連帯している人だけ」などの、さらなる絞り込み
「詳細なターゲットの指定」で得られる効果は、各ユーザーの「興味」や「関心」に合わせた広告を表示できることです。
たとえば、20代女性向けのファッションブランドが、40代女性に向けて広告を表示しても、望むような効果が得られないのは明白です。
そういったことを避けるために、自分の売り込みたいユーザーに向けて、またファッションに興味のあるユーザーに向けて、効率良く広告を表示させることができます。
インスタグラム広告では、以下のCTA(広告からそのままダウンロードや申し込むボタンをクリックできる)を選択できます。
・リンクを開く
・申し込む
・購入する
・アプリを利用
・予約する
・ゲームをプレイ
・インストールする
・音楽を聴く
・ダウンロード
・ビデオを見る
・詳しくはこちら
・保管も動画を視聴
・お問い合わせ
・登録する
これだけの選択肢があれば、掲載する広告に合わせた商品を設置することができます。ファッションや飲食宣伝なら「購入する」。モバイルアプリの宣伝なら「アプリを利用」「インストールする」など、目的によってそれぞれの広告に適切なCTAを設置することで、次なるステップへユーザーを誘導することが可能です。
インスタグラム広告では出稿後、広告マネージャーで下記のようなデータを確認することもできます。
・表示回数
・クリック数
・クリック率
・クリック単価
・消化金額
・成約率
・成約数
・成約単価
さらに上記項目を、ターゲット(地域・年齢・男女)、デバイス(PC・スマホ・タブレット)、日にち、曜日、時間、実際に出稿した広告ごとに分けたデータも確認できます。
各データが確認できることで、どのターゲットと相性が良いのか、どの時間帯の表示が効果的なのか、これまでに出した広告の中でどんな広告がより多くアクションが起こったのか、細かくチェックすることができます。
そうすると次回、広告を出向する際の参考にできて、リアルタイムでターゲットを変更したり、商材を改良したりと、より効果的な広告を作成することができます。
では、上記で説明したことを踏まえてどのように広告を運用すれば、より効果が見込めるのでしょうか?
じつは、ユーザー数が多いことで話題のインスタグラムでも、ただ広告を出稿したからといって効果が見込めるわけではありません。
せっかく広告を表示してもユーザーに流し読みされてしまうと、認知度はアップしても、「興味」や「関心」を持ってもらうのは少し難しくなります。
そこで重要なのが、広告をつくるときに工夫を加えることです。より効果的な広告を作成するためのコツを以下で説明していきます。
インスタグラムは、「写真」がメインのサービスのため、投稿文の文字よりも先に写真が目に入ってきます。広告を流し見されないためには「手を止めたくなる写真」を作成することが重要です。
広告らしさを感じさせないもの、インスタ映えを意識したクリエイティブなものでユーザーの目を引きましょう。
ユーザーの「どうせ広告でしょ」というイメージを取り払うことができれば、手を止めて広告見てもらえます。
広告を見て、「購入」や「ダウンロード」といった結果に結びつけるためには、「共感」が必要です。
ユーザーの感性に訴えかけるような、ストーリー性のあるエモーショナルな広告を作成することで、より広告効果を引き出すことができます。
ユーザーは、パッと見のときめきを感じたり、自分が利用している姿を想像したりすることで、「購入」や「ダウンロード」など、次のステップに移ります。PRしたい内容を詰め込む広告ではなく、ユーザー目線に立って共感を得られるような広告作成を心がけましょう。
例)「フォトジェニック」な写真と「マンネリ化してない?」の問いかけ
以上のポイントに気をつけて広告を作成すれば、ユーザーに興味や関心を寄せてもらえて、商品を購入してもらえたり、お店に来てもらえたりする可能性が大きく上がります。
ただ、あらかじめ注意しておきたいのは、広告の作成には注意事項があることです。具体的にどのようなところに気をつければ良いのか、次の項目でチェックしておきましょう。
【広告ポリシー】
・画像に対するテキトの割合は20%未満であること
・年齢制限がある酒類等の素材の使用
・禁止または制限されている素材の使用
・画像の点滅など、ユーザーの妨げになるような素材の使用
他にも様々な項目の注意点があり、全てFacebookの広告ポリシーと連動しています。
【品質ガイドライン】
・解像度が低い、ピンボケなど低品質な画像
・過剰な記号の使い方や、文章の構成など、低品質なテキスト
・画像とテキストのマッチングや、関係のないリンク先の設定など、関連性のない広告
などの項目がありますが、これはインスタグラム独自の広告審査です。
そのため、Facebookでは承認されたが、インスタグラムでは承認されないということもあります。
上記でご紹介した規定は、ユーザーに好かれない広告の条件とも言えます。
テキストの盛り込みすぎや、目がチカチカするような広告は、ユーザーを不快な気持ちにさせてしまい、逆効果になりかねません。広告作成の際は、シンプルでわかりやすいものを心がけましょう。
上記で説明したように、インスタグラム広告はユーザーの「パット見のときめき」や「共感」を得ることがとても重要です。
ユーザーの心に響く広告の作成とデータ分析をしっかりして、上手に運用することで、しっかりと広告の効果を見込めることができます。
インスタグラム広告ならではの、「写真」「クリエイティブ」に注力して、広告効果を拡大させていきましょう。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。