最終更新日:2025.06.18
SNSは私たちの日常に欠かせないものとなり、今ではSNSを活用したマーケティングも珍しいものではなくなりました。この記事では、そんなSNSマーケティングのひとつであるSNS集客の概要や運用の基本ステップ、SNS運用の成功事例などをご紹介します。SNS集客に興味をお持ちの方は、ぜひご覧ください。
目次
SNS集客とは、InstagramやX(旧Twitter)、Facebook、TikTokなどのソーシャルメディアを活用して、商品やサービスの認知拡大・購買促進を図るマーケティング手法のことです。
SNS集客では、コメントやDMを通じて双方向のコミュニケーションを実現できる点が最大の特徴で、従来の広告やチラシとは異なり、SNS上で企業やブランドが直接ターゲットユーザーとつながることができます。ユーザーとの距離が近いため、企業側が信頼や親近感を獲得しやすく、ファンの育成やリピート購入につながりやすいというメリットがあります。
また、SNSは拡散力があるため、効果的な投稿がバズることで一気に多くの人にリーチできる点も魅力です。基本的に無料で利用できるため、コストを抑えながら継続的に集客を行なえる点もSNS集客が注目されている理由と言えます。
SNS集客が注目を集めている背景には、スマートフォンの普及と生活スタイルの変化があります。現代の消費者は、テレビや雑誌ではなく、SNSを通じて情報を得ることが一般的になっています。
たとえば、Instagramで飲食店を探したり、Xで話題の商品を知ったり、TikTokで使い方を学んだりと、SNSが購買行動に直結するツールとなっているのです。特に、Z世代やミレニアル世代は、広告よりも「共感」や「体験」を重視する傾向があり、SNSはそのニーズにぴったり合致します。
また、SNS運用は広告と比べて継続コストが低く、リソースが限られている企業でも始めやすいため、コストパフォーマンスの高さからも注目を集めています。正しく活用すれば、長期的なファンの獲得やブランディングにもつながるため、企業の集客戦略として不可欠な存在となっています。
SNS集客とSNS広告は、いずれもSNSを活用する点では共通していますが、その手法とアプローチに明確な違いがあります。
SNS集客は、日々のオーガニック投稿、リール、ストーリーズ、ライブ配信などを通じて、フォロワーとの関係性を築きながら自然に集客を行なう方法です。時間はかかりますが、継続的に行なうことでブランドのファンを増やし、信頼関係をベースとした購買につながります。
一方、SNS広告は広告費をかけて投稿や動画をターゲットに表示させ、即効性を重視する手法です。興味関心・年齢・地域などを細かく設定して配信できるため、特定のターゲット層へ効率よくリーチできます。
理想的なのは、SNS集客と広告を組み合わせた運用です。広告で認知を広げ、集まったユーザーをオーガニック投稿で継続的にファン化していくことで、より高い集客効果を得やすくなります。
SNSマーケティングの全体像については、SNSマーケティングとは?始め方から成功させるコツまで徹底解説で解説しています。
SNS集客は、ターゲット層との距離が近く、効率よく認知拡大や売上向上を狙える手法です。特に、BtoC業種(飲食店・美容室・アパレル・小売業など)では、写真映えする商品やサービス、話題性のあるコンテンツがSNS上で拡散されやすく、フォロワーを来店や購入へとスムーズに誘導できます。
また、BtoB業種(コンサル・SaaS・教育など)でもSNSは有効で、ノウハウの発信や実績紹介を通じて信頼を獲得し、見込み客の育成につながります。
しかし、SNSは商品単価や販売サイクルによって相性が変わります。比較的安価な商品やサービスは、SNS投稿をきっかけに「衝動買い」を促しやすく、比較的早めの効果を期待できますが、高価格帯や長期検討が必要な商品では、継続的な情報発信により信頼関係を築き、最終的な契約や購入へと導く必要があります。
SNSはプラットフォームごとでユーザー層や特徴が異なります。そのため、SNS集客においては、目的やターゲットに応じた使い分けが重要です。この章では、主要SNSの特徴を見ていきましょう。
Instagramは、視覚的にインパクトのある画像や動画で感情を動かすのに優れたSNSです。特に、飲食・美容・アパレル・インテリアなど、“写真映え”する業種との親和性が高く、ブランドイメージを構築しやすいのが特徴です。
ストーリーズやリールを活用すれば、商品やサービスの魅力を効果的に伝えられるため、ユーザーの購買意欲を自然に刺激できます。また、ハッシュタグや位置情報を活用することで、認知拡大と新規フォロワー獲得にもつなげられます。
ECサイトや予約ページへの誘導も可能なため、集客から購入までの導線が作りやすいSNSです。
X(旧Twitter)は、情報の“速報性”と“拡散力”が最大の特徴のSNSです。タイムライン上での流れが速いため、トレンドに乗った投稿やリアルタイムなイベント報告、キャンペーンの告知などに非常に適しています。
また、リポストやリプライを通じたユーザーとの双方向コミュニケーションも強みで、企業とユーザーの距離を縮めやすいメディアと言えます。カスタマーサポートの場として活用する企業も多く、そのような活用によって顧客満足度や信頼感を高められます。短文でもインパクトがあり、話題性やユーモアを活かした投稿が特に効果的です。
TikTokは、10代~20代を中心に利用されているSNSで、短尺動画によって短期間で話題を呼びやすいSNSです。商品やサービスの使い方、ビフォーアフター、スタッフの裏側などをテンポよく伝えることで、視聴者の関心を引きつけられます。
アルゴリズムの特性により、フォロワー数に関係なく“バズる”可能性があるため、認知拡大に適したメディアです。音楽やトレンドに合わせた演出で親しみやすさを演出でき、Z世代をターゲットにする場合は特に高い効果が期待できます。
YouTubeは、長尺かつ高品質なコンテンツによって視聴者に深い理解を促すことができるSNSです。特に、高単価商品やBtoBサービス、専門性の高い分野においては、動画を通じて丁寧な解説や事例紹介を行なうことで信頼を構築しやすくなります。
比較検討されやすい商材では、視覚と音声による情報提供が意思決定の後押しにつながるため、セールス効果も高まります。また、SEOとの相性も良く、検索からの流入を狙えるため、集客チャネルの一つとして長期的に活用できます。視聴者のコメントを通じたやり取りも、ユーザーとの関係構築に役立ちます。
Facebookは、30代後半~50代を中心としたユーザー層が多いSNSです。他のSNSに比べて落ち着いた情報発信に適しています。地域密着型のサービス業やBtoB向けビジネス、士業・教育系など、信頼性や実績を重視する層に訴求したい場合に有効です。
ビジネスページを通じてイベント情報や顧客事例、実績紹介などを発信しやすく、口コミやレビューの蓄積にも強みがあります。また、グループ機能を使って特定のコミュニティとつながることで、より濃い関係を築くことも可能です。
広告機能も精度が高く、年齢・地域・職業などのターゲティング精度が優れている点も活用価値があります。
SNS集客で成功するためには、まず「誰に向けて発信するのか(ペルソナ)」と「何を達成したいのか(ゴール)」を明確にすることが重要になります。
ペルソナとは、理想的な顧客像を具体的に描いたものです。年齢・性別・職業・ライフスタイル・抱えている課題・SNSの利用時間などを細かく設定すると、発信内容の精度が高まります。
また、ゴールの設定ではSNS運用で実現するコトを決めます。SNS運用では、「資料請求の増加」「来店予約の獲得」「ECサイトへの流入」など、目的によって投稿の方向性が変わってきます。
ペルソナとゴールが曖昧なままだとフォロワーの反応が得られず、成果に結びつきにくくなります。施策ごとに目標を立て、効果検証ができる状態にしておくことで、戦略的なSNS運用を実現することができます。
SNSごとに利用ユーザーの属性や投稿形式は異なります。自社のターゲット層や商品・サービス特性に合ったプラットフォームを選びましょう。
たとえば、Instagramはビジュアル訴求に強く、飲食店や美容サロンなど「見た目」が重要な業種に適しています。一方で、X(旧Twitter)はリアルタイム性と拡散力に優れているので、トレンドを活用したい場合や情報提供型の投稿に向いています。
また、TikTokは若年層への短尺動画によるアプローチが効果的で、カジュアルなブランディングに適しています。BtoBや中高年層向けの商材には、FacebookやYouTubeがおすすめです。
目的に合わないSNSを選んでしまうと、リーチが伸びず効果も出にくいため、各SNSの特徴を理解し、最も効率的に成果を出せるSNSを選定しましょう。
SNS運用で成果を出すためには、発信するコンテンツの質も重要になります。まずは投稿内容の方向性を定めましょう。
日々の投稿では、商品やサービスの紹介だけでなく、ユーザーの悩みを解決する情報、使用方法、裏話や開発ストーリーなど、信頼や共感を得られるコンテンツを織り交ぜるのがおすすめです。そうすることで、フォロワーとの関係性を深めやすくなります。
また、投稿のトーンもブランディングに影響します。親しみやすさを重視するのか、専門性や信頼感を前面に出すのか、企業やサービスのイメージに合った文体や表現を統一しましょう。ビジュアル面でもフィードの世界観や色合いを統一することで、第一印象が向上します。
これらを事前に戦略として設計することで、フォロワーの興味を引きつけ、成果につながるSNS運用を実施しやすくなります。
SNS運用では継続性と一貫性が鍵となるため、投稿ルールと運用体制を明確に定めておくことが大切です。まず、投稿頻度や時間帯を決めましょう。曜日ごとのテーマ設定や時間帯の最適化によって、投稿の見られやすさが向上します。
また、使用する画像サイズやハッシュタグのルール、キャプションの文字数などもルール化しておくと、チームで運用する場合でもブレが少なくなります。さらに、コメントへの返信対応やDMの管理、炎上対策の対応フローなど、運用に関わるルールも明確にしておくと安心です。
このように投稿や運用に関してルールを定めておくことで、運用担当者が変わっても引き継ぎがスムーズになり、安定した成果を出し続けることができます。
SNSは継続こそが成果への道です。その点、ルールを整えることは、成果を最大化するための土台づくりと言えます。
SNS集客で成果を出すには、定期的な効果測定と改善も欠かせません。投稿しただけで満足せず、数値として「どのくらい届いたか(リーチ)」「どれだけ反応されたか(エンゲージメント率)」「どれだけ成果につながったか(コンバージョン)」などを振り返りましょう。
KPIとしては、フォロワー数の増加、クリック数、保存数、CV率などを設定し、過去の投稿との比較を行ないます。反応が良かった獲得した投稿は、その傾向を分析し、次のコンテンツに活かします。一方で反応が悪かった投稿は、画像やキャプション、時間帯などを見直して改善策を立てましょう。
SNSのアルゴリズムやユーザーの関心は変化しやすいため、定期的な分析と改善を繰り返すことで、集客効果を継続的に高めていくことができます。
SNS集客では失敗するケースもあります。この章では、その対策をチェックしていきます。
SNS集客では「継続的な発信」が最も重要な要素の一つです。しかし、初期のやる気が続かず投稿頻度が落ちてしまい、アカウントが“放置された印象”になるケースが多く見られます。投稿が不定期だと、フォロワーの関心が薄れ、アルゴリズム上も不利になるため、リーチが減少しやすくなります。
この失敗を防ぐには、投稿スケジュールを事前に立てて、週何回・何曜日・何時に投稿するかをルール化するのが効果的です。また、投稿を事前にまとめて作成し、予約投稿機能を使って自動配信する体制もおすすめです。忙しい時期でも安定的に情報発信を継続できるよう、社内で運用体制を整えておくことが大切です。
誤解されやすいのですが、「フォロワー数=集客数」ではありません。見た目の数字を追い求めるあまり、ターゲット外のフォロワーを集めてしまい、実際の売上や問い合わせに結びつかないケースは多くあります。
このような失敗を避けるためには、ペルソナに合ったコンテンツ設計がポイントです。具体的には、興味・関心を持ちそうなテーマで情報を提供し、悩みに寄り添った投稿で信頼を築いていきます。
また、プロフィールに「何を提供しているか」「どんな人にメリットがあるのか」を明確に記載し、CTA(リンク誘導や問い合わせボタン)を設置することで、フォロワーから見込み客へと導きやすくなります。
集客に直結する動線設計もセットで考えることが、SNSの効果を引き出すポイントです。
SNSは「コミュニケーションの場」であるため、売り込み色の強い投稿ばかりではユーザーの共感を得られず、フォロワー離れにつながります。「キャンペーン開催中!」「〇〇円で販売中!」などの投稿だけが続くと、ユーザーには一方通行で宣伝されていると感じられ、情報の受け手として疲れてしまいます。
これを回避するには、売り込みと情報提供のバランスを意識します。役立つノウハウや業界トレンド、裏話、お客様の声など、共感や学びを与えるコンテンツを中心に据え、時折キャンペーンや商品紹介を差し込むのが理想です。
SNSは「信頼関係を構築するメディア」として捉え、まずは価値提供を優先する姿勢を持ちましょう。
SNSではリアルタイムな反応が期待されているため、DMやコメントへの対応が遅れると、ユーザーの不信感や不満につながり、最悪の場合、炎上やクレームに発展することもあります。特にサービスに関する問い合わせやトラブル時の対応は、迅速さが信頼構築の鍵を握ります。
この失敗を回避するには、SNS運用における「返信体制・対応フロー」を明確にし、誰が・いつまでに・どのように対応するかを決めておくとよいです。さらに、よくある質問や対応テンプレートを準備しておくと、対応の質も安定します。
SNSは企業と顧客が“直接つながる窓口”であることを意識し、日々の運用でも「見られている」「話しかけられている」意識を持って対応しましょう。
SNS集客は、無料で始められる費用対効果の高いマーケティング手法として、多くの企業で活用されています。ただし、売り込み中心の発信や不安定な投稿頻度は、失敗の原因となるため、注意が必要です。SNSは、「ユーザーと関係を構築する場所」であることを意識し、ユーザーが求める(価値ある)コンテンツを定期的に発信していきましょう。
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この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。
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