最終更新日:2024.11.05
インスタグラムのフォロワーを増やす方法のなかには、フォロワーを購入するというものがあります。
お金を払いさえすれば、手早くフォロワーを増やせることから、その方法を取り入れることを考えてしまいがちですが、何かしらの目的(ブランドの認知拡大や集客力向上など)を実現するためにインスタグラムを運用する際は、フォロワーを購入してはいけません。
なぜフォロワーを買ってはいけないのか。その理由と購入するデメリットについて解説します。
目次
フォロワーの購入とは、業者にお金を払うことでアカウントにフォロワーをつけてもらう方法のことです。一般的には「1フォロー〇〇円」というような形で取引されます。
インスタグラムではフォロワーを多く獲得していると、ユーザーの印象が良くなるというメリットを得られます。そのため、インスタグラムを運用していくにあたり、とにかくフォロワーを増やすことに注力する企業や個人は多いです。
そうした企業や個人がフォロワーの購入という方法を取り入れたりしています。
しかし、ブランドの認知拡大や商品の販売促進を実現するためにインスタグラムを運用するのならフォロワーを購入してはいけません。なぜなら、Instagramが人為的なやり方によってフォローを集めたりすることを禁止しているためです。
「いいね!」、フォロー、シェアを人為的に集めたり、同じコメントやコンテンツを繰り返し投稿したり、利用者の同意を得ずに商業目的で繰り返し連絡したりしないでください。スパムのない環境を維持しましょう。
引用元:コミュニティガイドライン | Instagramヘルプ
「人為的」という表現がやや曖昧ですが、要するに人の手で故意にフォローを集めることはNGであるということと解釈できます。ガイドラインに違反すると、アカウントが凍結されるリスクが高くなります。つまり、アカウント運用ができなくなり、これまでの苦労が無意味なものになる可能性が出てくるわけです。
また、フォロワーを買うことにはアカウントの凍結というリスク以外にも様々なデメリットがあります。
購入によって増えたフォロワーは、あなた、またはあなたが発信する情報について本当に興味を持っているわけではありません。こちらのサイトの記事で紹介されているようなアカウントからフォローされるだけで、いいねや保存などもしてくれません。
したがって、いくら良質なコンテンツを発信してもエンゲージメントは低いままです。いいねや保存が増えていかないので、一つひとつの投稿の反応が低いアカウントとなってしまいます。
インスタグラムの検索機能は、コンテンツの表示順を決める際、エンゲージメントをひとつの判断材料としています。
投稿にどれくらいの早さでアクションがついたか、どれくらいの保存数があるかなどのことを重要要因としていることから、エンゲージメントが低いままでは検索機能での露出が増えていきません。
ユーザーの目に触れる機会が減少するので、結果、コンテンツの認知も広がりにくくなります。
コンテンツの認知が広がらなければ、ユーザーにアカウントの存在を知ってもらうことができません。
自然にフォロワーが増えていかないので、再びフォロワーを購入するという行動に走ってしまいます。
そして、「エンゲージメントが増えない→コンテンツの認知が広がらない→フォロワーを購入する」という負の連鎖に陥っていきます。
自然にフォロワーが増えていかない状態は、インスタグラムをビジネスで活用するうえで致命的です。成果をあげるためにも、自然にフォロワーが増えていく状態をつくっていくことが大切になります。
前節で、フォロワーを購入するデメリットと自然にフォロワーを増やす重要性に触れましたが、では、自然にフォロワーを増やすには、どうすればいいのでしょうか。
ここで、鍵を握るのが「エンゲージメントの強化」です。エンゲージメントとは、コンテンツに対するユーザーの反応のことを指します。具体的には能動的ないいね、コメント、保存のことで、エンゲージメントの数値が高ければ高いほど、ユーザーから支持されているコンテンツであることを示します。
エンゲージメントの強化が重要な理由は2つあります。ひとつが「インプレッションを増やす働きを期待できる」という点で、もうひとつが「ポジティブなイメージ付けが可能になる」という点です。
インスタグラムのアルゴリズムは、発見タブ※1やリール、ハッシュタグ検索などにおいて表示回数を増やす基準のひとつとして、コンテンツのエンゲージメントを重要視しています。つまり、コンテンツのエンゲージメントが良い(いいね数や保存数などが多い)投稿を「ユーザーメリットのあるコンテンツ」であると判断し、各検索機能において露出を増やすしくみとなっているのです。
特に発見タブにおける表示が増える傾向にあります。発見タブは、ユーザーの約5割が使用している機能です。そのため、あなたのコンテンツがアルゴリズムから高く評価されるものであれば、そのコンテンツに興味関心を寄せそうなユーザーの発見タブによく表示されるようになります。
発見タブのインプレッションが増えることで、フォロワー外のユーザー(非フォロワー)のリーチも多くなることが期待できます。結果、アカウントの認知が広がり、さらにエンゲージメントを強化することが可能になります。
また、エンゲージメントを向上させるコンテンツを配信することで、「良い」「面白い」といったポジティブなイメージを抱いてもらえます。それが、ユーザーとの距離を縮め、継続的なコンテンツ発信を受容してくれることにつながります。つまり、フォロワー外のユーザーから、フォロワー内のユーザー(フォロワー)となってくれることが期待できるわけです。
自然にフォロワーを増やす方法として、ぜひエンゲージメントの強化を重要視した運用をしてみてください。
※1:発見タブとは、ユーザーのいいねやコメントなどの様々な情報から、「そのユーザーに合った投稿」をレコメンドして表示する機能です
前節で、自然にフォロワーを増やすテクニックとして、エンゲージメントの強化をあげましたが、一方で、地道にコンテンツを発信する方法は、基本的には急激にフォロワーの増加を狙えるものではありません。そのため、目標のフォロワー数に届くまでにはある程度、時間がかかります。
しかし、できることなら「なるべく早くフォロワーを増やしたい…」と思うのも自然なことです。そうしたときは、インスタグラム広告による訴求を取り入れることをおすすめします。インスタグラム広告はユーザー属性を絞り、狙ったターゲットに効果的な訴求ができるものです。ユーザーメリットのあるコンテンツを発信することによるフォロワーアップ方法がプル型だとすると、この方法はプッシュ型と言えます。
インスタグラム広告には遷移先リンクを貼ることができます。購買促進の場合、一般的には自社のWebサイトなどのURLを貼ります。しかし、フォロワーを増やすことが目的の場合、アカウントのURLを貼ることがすすめられます。そうすることで、効率よくアカウントの認知を広げられます。
とはいえ、インスタグラム広告による働きも、アカウントの完成度(世界観や投稿内容など)によって大きく変わります。インスタグラム広告を導入する際はまず、良質なコンテンツが豊富にある魅力的なアカウントをつくるようにしましょう。
手早くフォロワーを増やしたいという場合、お金を払う方法を考えてしまいがちですが、そうしたやり方には一定のリスクが伴います。
そのうえ、購入によって増えたフォロワーは、あなたに対してポジティブなイメージを持っているわけではないので、コンテンツのエンゲージメントが下がったりし、結果的にアカウント運用に悪影響を及ぼしかねません。
特にビジネスでインスタグラムを活用している場合は、フォロワーを購入しないことをおすすめします。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。