最終更新日:2025.07.23
SNS運用で「オーガニック投稿と広告、どちらに注力すべきか」悩んでいませんか?
多くの企業が限られた予算と人員の中で、効果的なSNS戦略を模索しています。実は、それぞれの特性を理解し、適切に組み合わせることで、コストを抑えながら最大の効果を引き出すことができます。
本記事では、両手法の特徴やメリット・デメリットを比較し、あなたのビジネスに最適な運用方法をご提案します。
目次
オーガニック投稿は、SNS上で広告費をかけずに行なう通常の投稿を指します。
Instagramでいうと、フィード投稿やストーリーズ、リールなど、各プラットフォームが無料で提供する機能を活用して情報発信を行なう手法です。
オーガニック投稿の最大の魅力は、ユーザーとの自然な関係構築にあります。広告のように「売り込み」と受け取られることなく、日々の投稿を通じて企業の価値観や想いを伝えられるため、フォロワーからの信頼を着実に積み重ねることができます。
たとえば、あるアパレルブランドが新商品の着用イメージや背景のストーリーを継続的に投稿したところ、エンゲージメント率が向上し、購買につながったという事例があります。また、飲食チェーンがシェフによる調理過程や食材にまつわるストーリーを投稿することで、ブランドへの信頼感を高めた例も報告されています。
オーガニック投稿で重要なのは、継続性と一貫性です。毎日の投稿を通じて統一感のあるブランドイメージを構築し、ハッシュタグを効果的に活用することで、フォロワー以外のユーザーにもリーチを広げることができます。
即効性は期待できませんが、中長期的に見れば、広告費をかけずに熱心なファンを獲得できる、費用対効果の高い手法と言えます。
一方、SNS広告は広告費を投入することで、短期間で大規模なリーチを実現できる手法です。FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などの各プラットフォームが提供する広告配信システムを活用し、ターゲットを絞った効果的な情報発信が可能になります。
SNS広告の最大の強みは、その即効性にあります。たとえば、あるECサイトが反応の良いセグメントに予算を集中させ、広告費を30%削減しながら売上を120%に伸ばした事例が報告されています。
費用面では、Facebook広告のCPC(クリック単価)は平均50〜100円、Instagram広告では80〜150円程度が相場となっています。詳細なターゲティング機能により、年齢、性別、地域、興味関心などを細かく設定でき、無駄な配信を抑えながら効率的にターゲット層へアプローチできるのが特徴です。
オーガニック投稿が長期的なユーザーとの関係構築に適しているのに対し、SNS広告は新商品の認知拡大やキャンペーンの告知など、スピード感が求められる場面で効果を発揮します。
SNSマーケティングを成功させるには、企業の状況に応じて戦略を検討していくことが大切です。
目標が「3ヶ月以内に売上を20%向上させる」といった短期的な成果であれば、SNS広告の即効性が必要ですし、「1年後にブランド認知度を向上させたい」という中長期的な目標なら、オーガニック投稿でコツコツとファンを育てる戦略が適しています。
また、ターゲット層も重要な判断基準です。若年層向けの商品なら、TikTokやInstagramでのオーガニック投稿が効果的ですが、B2B向けサービスではLinkedIn広告のほうが成果を出しやすい傾向があります。
さらに、使えるリソースによっても最適な選択肢は変わります。月額予算が10万円以下の場合は、広告よりもオーガニック投稿に注力したほうが費用対効果が高くなります。
逆に、潤沢な予算があっても、運用担当者が1名しかいない場合は、手間のかかるオーガニック投稿よりも、自動最適化機能のある広告運用のほうが現実的です。
SNSマーケティングで成果を最大化するなら、オーガニック投稿と広告を単独で運用するのではなく、戦略的に組み合わせることが求められます。実際、SNSマーケティングを成功させている企業の多くは、両手法を上手に使い分け、相乗効果を生み出しています。
しかし、どのようなバランスで配分すべきか、いつ広告からオーガニック中心へシフトすべきか、具体的にどう連携させれば良いのか、これらの判断に悩むケースは少なくありません。
ここでは、オーガニック投稿と広告の効果的な組み合わせの方法を見ていきましょう。
オーガニック投稿と広告の適切な配分は、業界や商材によって異なりますが、一般的には広告からスタートし、徐々にオーガニックの比率を高めていくのがおすすめです。初期段階では広告7割、オーガニック3割といったところでしょうか。
なぜかと言うと、アカウント立ち上げ時は認知度が低く、即効性のあるリーチの拡大が必要だからです。一定期間、広告運用を実施し、リーチやフォロワーを増やし、エンゲージメント率を高めましょう。アカウントが十分に成長してから、「広告5割・オーガニック投稿5割」というように配分比率を変更していくのがポイントです。
オーガニック投稿によって自然にリーチを獲得できるようになったら、「広告3割・オーガニック7割」というように、さらに配分比率を変えてもいいかもしれません。この段階になれば、オーガニック投稿を中心に運用する企業も少なくありません。広告は、新商品発表や期間限定キャンペーンなど、特定の目的に絞って活用するとよいでしょう。
重要なのは、両手法による相乗効果を生み出すことです。広告で獲得した新規フォロワーをオーガニック投稿で育成し、ロイヤリティの高いファンへと転換させる。この循環を作ることで、長期的に広告費を削減しながら、持続可能な成長を実現できます。
広告からオーガニック投稿中心の運用へ移行するタイミングとしては、複数の指標を総合的に判断することが重要になります。特に注目すべきは、「エンゲージメント率」「フォロワー増加率」「顧客獲得単価(CPA)」です。
目安としては、
と考えておくとよいでしょう。
また、顧客獲得単価については、広告経由のCPAが上昇傾向にある一方で、オーガニック投稿経由の獲得が増えている場合は、シフトの好機と言えます。
ただし、新商品発表時やキャンペーン期間は積極的に広告を活用し、メリハリのある運用を心がけることがポイントです。
ロイヤリティの高いファンを獲得するには、ユーザーの感情に訴えかけるオーガニック投稿が欠かせません。製品やサービスの背景にあるストーリーを伝え、ユーザーとの共感を生み出すことが成功の鍵です。
実践手法として効果的なのは、顧客の成功体験を中心としたコンテンツ展開です。実際に製品を使用した顧客のリアルな声や、ビフォーアフターの変化を投稿することで、他のユーザーの共感を呼び起こすことができます。Instagramのハイライト機能を活用して顧客レビューをまとめたり、許可を得たうえでDMでの感想をコンテンツ化し、公開しましょう。
また、限定感を演出する投稿もファンのロイヤリティを高めます。「DMで秘密のキーワードを送ってくれた方に特別情報をお届け」といった参加型コンテンツは、フォロワーに特別なコミュニティの一員である感覚を与えます。
重要なのは、継続的なエンゲージメントの維持です。エンゲージメント率3%以上を目指し、フォロワーからのコメントには必ず返信し、ストーリーズの質問機能やアンケート機能を活用して双方向のコミュニケーションを図りましょう。
こうした地道な活動の積み重ねが、単なるフォロワーではなく、ブランドを積極的に支持してくれる真のファンを生み出せることにつながります。
SNSマーケティングでは、オーガニック投稿と広告それぞれの特性を理解し、戦略的に使い分けることが成功の鍵となります。無料で運用できるオーガニック投稿は、時間をかけてブランドの信頼性を築き、ロイヤリティの高いファンを獲得できる一方、有料の広告は即効性があり、短期間でリーチを拡大できます。目標やリソースに応じて両手法をバランスよく組み合わせ、効率よくSNSを運用していきましょう。
この記事の監修
Instagram運用ディレクター
鈴木
これまでに100社以上のInstagram運用を支援。企画力に定評があり、現在も指名される形で数十社のアカウント運用をサポート中。
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